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2011年7月23日 (土)

課題5) 回答負荷とウェブ制御

インターネット調査は回答がしやすく、紙に書く郵送調査や、人に話す面接調査と比べても負担は少ないし、FAもメールを打つ感覚で簡単に書けるのが良いところです。

それでも、モニターが集中して回答いただけるのは15~20分が限界です。ある調査によると、回答時間が20分、25分になると途中離脱者が増えるといいます。

しかし、お客様はせっかくなので、あれもこれも聞いておきたいということになり、これはこういう答えであろうとかという様な主観的な調査票になっていることもあります。それを冷静で客観的な立場で、分かりやすく、答えやすい調査票を作るのがリサーチャーの役割といえます。

しかし、明日の午後に調査票案の原稿を入れるので、夕方から回収を始めて欲しい、というスピードで業務を進めると、その様な役割を果たすのが難しくなってしまいます。

今はメールと添付ファイルが中心ですが、それでも調査票の確認に1~2日ほどの日程を設けて、お客様と担当のリサーチャーが対面でやり取りをするだけで、だいぶ答えやすい調査票になると思います。

それから、「これはどうかな??」と最近感じるのが、マトリクス設問と、ウェブ制御の過度な利用です。

マトリクスにすると設問数が減ってコストが減らせるため、蜂の巣の様な調査票を作られるケースも見られます。これだと回答者は見るだけでうんざりしてしまい、ちゃんと答えて頂けないでしょう。

また、ウェブ制御が強すぎると、「この中には該当がないのに選べというの??」、「良く分からないから答えられないのに何で答えなくてはいけないの??」、という回答者の負荷になってしまいます。

これまでは「分からないも答え」、「未回答も1つの答え」という思いでデータを見ていたと思います。そういう回答者本位の調査にして行くことも、大切なことではないでしょうか。

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!