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2011年7月18日 (月)

課題4) 謝礼経費の大幅削減

モニターがアンケートに答えてくれるのは、謝礼が貰えるからだけではありません。自分の意見や回答が製品やサービスとなって帰ってくる、社会に反映されると思うから、一生懸命に考えて答えてくれていると思っています。

当社ではそれを「生活者の言いたいニーズ」と言っていますが、欧州ではアンケートに謝礼がなく、自分の意見が言えるのがインセンティブなのだと聞いたこともあります。

郵送調査の謝礼は、「500円のテレフォンカードか図書券」が相場でした。ネットリサーチは郵送調査と比べて負担が小さいので、200~300円の謝礼が丁度良いのではないでしょうか。

でも実際のネットリサーチ市場では、1問が1円とか2円を基準にしているところがあり、30~40問のアンケートで30~80円の謝礼ポイントが標準となっています。また、10問ほどの予備調査で2~3円という会社もあります。

そして、あるインターネット調査会社の謝礼は1ポイントが1円ではありません。1ポイントが0.04円で「謝礼が1ポイント」のアンケートもあるようです。1回の謝礼が0.04円、たったの「4銭」でアンケートに答えてもらっているんですよね。

この謝礼であれば1万人にお答えいただいても、400円のコストにしかなりません。そして、これが相当な価格競争力になってインターネット調査市場に帰ってきています。

当社は当初、1回あたり200~300円の謝礼ポイントを設定していました。でもインターネット調査の製造原価に占める謝礼ポイントの比率は大きく、徐々に引き下げざるを得なくなり、昨年から業界水準の「1問=2円」まで下げざるを得ませんでした。

アンケートは、モニターの方にそれなりの時間をいただいて、貴重なお知恵をお貸しいただいているので、そのことに対する感謝と礼儀にふさわしい謝礼を負担すべきだと思います。

適切な謝礼をお支払いし、お客様からも正当なコストとして認めて頂ければ、モニターの裾野も広がり、もっと高い回収率も確保できて、より良い情報が集められるようになるでしょう。

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!