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2024年1月 1日 (月)

2024年 新年挨拶

明けましておめでとうございます。

お陰様でマイボイスコムは25回目の新年を迎えることができました。これも皆様のご愛顧のお陰ですので、心より感謝申し上げます。

日本マーケティング・リサーチ協会の「第48回経営業務実態調査」によると、2022年度のアドホック調査市場は1,439億円で前期比105%でした。その内訳はインターネット調査が796億円(前期比101%)、既存手法が642億円(前期比121%)です。

これまでは既存手法からインターネット調査にシフトする動きが強く、インターネット調査の伸びが高かったのですが昨年度で見るとインターネット調査はほぼ横ばいで既存手法が大きく伸びていました。これは過去3年ほどはコロナ禍で対面型リサーチが控えられて、出来るだけインターネット調査で実施していたのが、コロナ禍もほぼ終わり既存手法に戻す動きが強まった結果だと思われます。

インターネット調査は沢山の優位性があって成長し、同実態調査によると2022年度はアドホック調査に占めるインターネット調査の割合は55%と過半数を超えています。しかし、インターネット調査は万能ではなく、テーマによっては対面型の調査の方が適しているものが多くあります。対面型調査も含めた既存手法が出来るようになったのは良いことだと思います。

当社もヒアリング調査、グループインタビュー、会場調査等の既存手法も積極的に取り入れていて、本年度は喫食を伴う大規模な会場調査や、あるサービスの利用を踏まえたグループインタビュー等を多く実施しています。インターネット調査とこれらの既存手法を組み合わせた調査の依頼も多く、それらのリサーチニーズをワンストップで対応できるように体制を整えています。

もうインターネット調査会社と既存型リサーチ会社という区分はなくなり、お客様の課題やテーマに合わせて適切な調査手法を用いて対応することが必要なのだと考えています。また、多くのインターネット調査を中心としたリサーチ会社は装置化と分業での効率性を訴求してますが、当社はリサーチャーが最初から最後まで一貫して対応することが、リサーチの成功には重要なことだと考えています。

インターネット調査市場は早さと安さの競争が強く、日本のインターネット調査は世界で1番安くて早いと聞いています。この価格と納期だと装置化に進まざるを得ませんが、クライアントからはリサーチ会社の技術力が下がり、意思決定に寄与出来ないという評価が増えるジレンマを抱えています。

そのため当社は「アンケートデータベース(MyEL)」と「テキストマイニング(TextVoice)」の2つのデジタルマーケティング・サービスで固定収益を作り、Consultancy & StoryTellerと言われるコンサル型リサーチを実現する方針で事業を進めています。

「アンケートデータベース(MyEL)」は6万人の会員のマーケティング情報源になり、「テキストマイニング(TextVoice)」も大手の食品会社や飲料会社、流通企業、金融会社、リサーチ会社等への導入が進みました。この安定収益も活用しながらより良いリサーチサービス、技術力と対応力の強いリサーチ会社になれるように今年も尽力して参ります。

当社の経営理念は「生活者と企業のコミュニケーションメディアとして、クオリティの高い生活者情報と専門性の高いサービスで企業のマーケティングを支援し豊かな消費生活に貢献する」です。お客様に信頼されるリサーチサービスを提供し、サービスの品質で選ばれる会社にするため社員一同頑張って参ります。本年もよろしくお願いいたします。

2024年1月1日

   マイボイスコム株式会社

代表取締役社長 高井和久

https://www.myvoice.co.jp/feature/

Mvc

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!