2023年度のリサーチ市場
調査手法別データからは、かつて市場を牽引していたインターネット調査が98.8%と伸び悩んだことで、アドホック調査全体も99.9%と低迷したことがわかりました(表0-2)。先月号でご紹介した「経済産業省セーフティネット調査」の結果を含めて考えると、2023年10月以降の落ち込みが響いていることがうかがえます。
従来型調査手法の中のアドホック調査に注目すると、インターネット調査の比率が漸減し(過去4年間で57.6%→ 56.7%→ 55.1%→ 54.4%)、質的調査の割合が増えています(同19.7%→ 21.7%→ 22.5%→ 23.7%)。調査プロジェクトによっては「ネット+定性調査」といった組み合わせも増えているとみられ、総合的な分析・提言機能が求められるようになっていることの反映と考えられます。
(出所)日本マーケティング・リサーチ協会 第49回 経営業務実態調査結果 解説
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日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)から、2023年度の市場規模を推定した「第49回 経営業務実態調査結果」が公開されました。
アドホック調査の対前年比は99.9%と横ばいで、これまで市場拡大を牽引して来たインターネット調査も98.8%と減少しています。調査結果の解説によると2023年10月以降の落ち込みが響いているとのことです。
これからデスクリサーチやデータの収集・整理などは、クライアントが生成AIを活用した内製化が進むとの指摘もされていて、簡易的なサーベイ、機械的な装置型のリサーチの市場環境は益々厳しくなるのかもしれません。
こちらの解説にもありましたが、リサーチ会社は「総合的な分析・提言機能」まで対応できることが求められて来るのだと思います。
当社は調査設計からレポーティングと、考察提案の出来る技術力を向上させて Consultancy & StorryTellerと言われる「コンサル型リサーチ」を目指しています。
その実現にはまだまだ沢山の課題がありますが、その方向を進むことでお客様の意思決定に寄与できる会社になるべく努力をして参る所存です。
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