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2011年9月17日 (土)

PCシステムダウン

チープでもシステムができて大変に便利になったのですが、ある時に大変なことが起きてしまいました。

まだパネルが数千人しかいなかった時です。その頃としては大規模な3千人ほどにお願いをする案件でした。いつもの様に夕刻から実査の準備をして、10時過ぎに依頼メールを送信して帰宅をしました。

翌日会社に行くとシステムがダウンしていました。その頃は夜中の11時過ぎがインターネット利用のピークで、10時過ぎに送ったメールでかなりの人が回答に来てくれたため、PC1台のシステムが音を上げてしまったようです。

恐る恐るメールを開きました。約600人からメールが入っていました。

「システムが繋がらなくて答えられません。」というものが大多数でしたが、「どうなっているんだ。」、「折角来てやったのにふざけるな。」と怒っておられる方も沢山いました。

一緒にやっていたO君が「やばいね。この事業もここまでかもしれないね。」とぼそっと言いました。

メールの文面は1人1人違います。心配してくれている人もいれば、戸惑っている人もいます。そして、本当に怒っている人もいます。これは一斉メールで済むことではないと思いました。それで、1人、1人の文面を読んで、自分なりにお詫びのメールを送ることにしました。

昼間から夜中までかけて約600人にメールを送りました。「マイボイスコムの高井です。この度はご迷惑をおかけしてしまって大変申し訳ありません・・・・・。」、1人1人のメールを読んで、感じたことをお伝えしながらお詫びをしました。

「確かにこれで終わってしまったかもしれないな。」そんな失望の中でこの日は帰宅をしました。

でも次の日にメールを開いて驚きました。送ったメールの半数以上の400人位から返事が来ていたのです。

「そんな事情ならしかなたいですね。」、「ちゃんと返事をもらえるとは思っていませんでした。」、「そんなに怒ってはいませんから大丈夫ですよ。」、「1人で頑張っているんですね。これからも応援します。」そんな凄く温かいメッセージに驚くとともに、本当に嬉しくてまたウルウルしてしまいました。

インターネットって無味乾燥な世界ではない。ちゃんと気持ちや誠実さが伝わるコミュニティなんだ。そんなことを実感することができました。

そして、私がやろうとしているネットリサーチ事業は、こんな善意のモニターによって支えられているのであって、そのことを大切にすることが重要なんだと確信しました。

そのため、当社の行動指標に「モニターと顧客に誠実に対応して、信頼される会社を目指す。」という項目を入れて、社内では常に「モニターを大切に!」と話すようにしています。

モニターとの信頼関係こそが、良いネットリサーチを提供するための根っこだと私は思っています。

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!