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2024年2月

2024年2月 9日 (金)

成熟期のインターネット調査

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調査手法別の市場構成比(%)          
  2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
その他 13 11 10 8 10
電話調査 0 1 0 1 1
グルイン、質的調査 19 22 20 22 23
郵送調査 5 5 6 6 6
訪問調査、会場テスト 12 10 7 7 7
インターネット調査 50 52 58 57 55

(出所)日本マーケティング・リサーチ協会「第48回経営業務実態調査」

こちらのグラフはアドホック調査の調査手法別の構成比です。

インターネット調査は当社が創業した1998年頃から始まり、早さ、安さ、大量のデータ回収、双方向性、画像・動画の活用、リッチなFA取得等の優位性から急成長を続けて来ました。

昨年度のアドホック調査に占めるインターネット調査の構成比は55%と過半数を超えるまで成長しています。

しかし、時系列で見ると2020年度の58%をピークに微減になっています。

コロナ禍後の既存手法への回帰の影響もありますが、おそらくこれ以上、インターネット調査の比率が高まることはないように思います。

そして、大手インターネット調査会社で、昨年度に赤字に転落している事実も知って、この市場環境が急速に厳しくなっているのを実感しました。

私はマイボイスコムを創業してから25年に亘りその変遷を見続けて来ましたが、インターネット調査 = 新しい調査手法の成長市場、ではなくなりました。

当社システム化と細かい分業では早さと安さを実現する「装置型リサーチ」ではなく、スタッフの専門性で価値を作る「コンサル型リサーチ」を目指して来ました。

調査手法はインターネット調査が中心ですが、既存の調査手法や定性分析のツールや手法も取り入れて、お客様のリサーチニーズにお応えしたいと考えています。

プロフィール

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!