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2013年10月15日 (火)

インターネット調査のサービス対応

自分は1998年から16年もインターネット調査に取組んでいるのですが、最近、インターネット調査は本当にリサーチ市場を前進させたのだろうか?と思う時があります。

シンクタンクで15年間リサーチを経験してからこの事業を立ち上げた経験から、リサーチで1番重要なのは、しっかりした品質のデータを集めることと、課題解決のための調査設計力、分析力、提案力だと思ってやってきました。

しかし、お客様にとってサービスやデータの品質は見えにくいため、パネルの規模や、早さ、安さ、システムの利便性等の「リサーチインフラ」が市場競争の中心になっています。

そして、職人的な技術に拘っていた従来型のリサーチ会社の多くは縮小・撤退し、リサーチ会社の技術力は低下して、お客様のリサーチ会社に対する満足度や、意思決定寄与度もこの10年で大幅に低下※してしまいました。 (※日本マーケティング協会の「日本のマーケティングリサーチの現状」より)

結局はリサーチを使うお客様も、リサーチを提供するリサーチ会社も、あまりハッピーでなくなってきたように思えてなりません。 

私はスタッフの専門性とデーターの品質がリサーチの肝だという考えに変わりはありません。そして、それらが提供できる市場環境を作ることが、結局はお客様とリサーチ会社の双方にとって有益なのだと思っています。

しかし、現在のインターネット調査の取引条件では、技術者をしっかり育成して、リサーチ課題をお客様とよく話し合い、相談をして、考えながら業務を進めるだけの時間や費用は全くなくなっています。

このあたりに現状のジレンマを感じているのですが、やはり弊社は弊社がリサーチの肝だと思い続けてきた、スタッフの専門性と、データの品質、そして、独自サービスの開発、に拘ってやって行きたいと考えています。

インターネット調査の市場競争はとっても熾烈で厳しいですが、リサーチ経験者としての信念を持って頑張りますので、これからもマイボイスコムをよろしくお願いいたします。

http://www.myvoice.co.jp/

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!