新しい価値の創出
「リサーチ会社はサーベイだけをやっていては先はない、1)コンサル型への展開、2)NeW Researchの開発、3)ビッグデータ解析、の取組みが不可欠だ」という提言を聞いて私もその通りだと思いました。
そして、当社は、1)コンサル型への展開、2)NeW Researchの開発、の2つを選択して業務の見直しを進めて来ました。
「コンサル型への展開」は、もともと当社は装置化と自動化のモデルではなく、リサーチャーによるトータルサービスを目指して来たので、その方針を改めて確認したことになります。
しかし、この路線の課題はインターネット調査の料金と納期が「装置型リサーチ会社」の条件に合わせざるを得ないことでした。
コンサル型リサーチは装置型リサーチよりかなり作業工数が増えるし、リサーチャーを育成する時間とコストもかかるので、同じ条件では戦えないのが悩ましい問題でした。
そのため、当社は「NeW Researchの開発」の方針も取り入れてマーケティングツールを開発し、その固定収益でコンサル型リサーチに展開できる環境を整備することにしました。
それで開発したのが、以下の2つのマーケティングツールです。
1)テキストマイニング(TextVoice) https://www.textvoice.jp/info/
2)アンケートデータベース(MyEL) https://myel.myvoice.jp/
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しかし、独自のツールを開発することは、思ったより何倍も労力と開発コストがかかることでした。
3年間で1億円もの資金が流出してしまい、当社の規模と体力で独自のツール開発に取り組むのは無謀なことだったのか、と悩む状態が5年も続きました。
でも事業赤字を我慢して続けることでツールがやっと形になり、3年前から少しづつ固定収益が作れる様になり、サーベイだけでない安定収益が生まれることで会社の経営は良くなりました。
2022年度の経常利益率は18.5%で、利益率だけは上場している6社のリサーチ会社よりも高い実績を出すことが出来ました。
インターネット調査が成熟市場に変わる中で、各社とも事業構造を変えざるを得ない状況にあるのだと思います。
「リサーチ会社はサーベイだけをやっていては先はない。」という8年前の提言は正しかったと思うし、企業は常に新しい価値を目指して挑戦し、変化しないと生き抜いていけない生き物なんだと改めて実感をしています。
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下記の表は弊社と上場6社の2022年度の売上経常利益率です。
当社は利益率だけはトップでしたが事業規模が過少なのが課題です。
新しい価値のサービスも開発しすることで、高い利益率を維持しながら事業規模を拡大させることが当社の当面の経営目標です。
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