2011年9月 3日 (土)

スタートアップ

会社のスタートアップや、社内ベンチャーのことってあまり経験している人が多くないと思いますので、いくつか紹介させて下さい。

当社がネットリサーチ事業を創業したのは1998年の4月で、マイボイスコム(株)になったのが1999年7月です。

伊藤忠インターネットという会社に出向していた岡島くん(現在の取締役)に出向で来てもらい、Iさんという20代の女性を契約社員として採用して3人の船出でした。

1999年6月までは1,000人を超える大会社だったのが、7月からは従業員3人の会社になりました。

やっていることは変わらず、サイトを構築してモニターを集め、ネットリサーチの説明をしてお客様を探し、リサーチ案件を受注して、調査設計を行って、実査、集計、分析、レポーティング、報告を行うことです。

でも1つの会社になると、色々な規定を作り、毎月の決算書を作り、毎月、経営会議や取締役会を開催して議事録も作り、税務申告もしなくてはいけません。また、会社の請求や支払いも自分達でやる必要があります。

初めての案件が終わった時に「請求書ってどうやって作るのだろう?」と思いました。これまでは会社の経理が立派な請求書を作ってくれていましたがもう誰もやってくれません。ワープロで見よう見まねの請求書を作り、新しく作った社印を押して送りました。

そして、次の月に会社の口座に、そのお取引先から請求どおりの金額が入金されているのを見て、「あんなワープロの請求書でもちゃんと振り込んでくれるんだ。」と不思議な感じがしました。

また、支払いは会社の1階にあったATMから自分で振り込んでいました。これは5年間ほど続けていたのですが、25日の給与日には絶対に入金を忘れてはいけないと緊張しました。

会社の1階に2台の専用ATMがありました。本社にいた約6百人が給与を下ろしたりするために設置されていたものです。そこで毎月月末になると40枚、50枚の請求書を手作業で振込みをしているのですから迷惑な話です。後ろに5人くらい並ぶと「すみません。」と言って最後尾に並んで入金しました。

しかし、25日に社員全員の給与を振り込んで、月末にすべての請求書の振込みを終わると、ああ今月もちゃんと約束どおりに支払いができたんだ、と妙な充実感を覚えました。

1つの会社になると雑用が山ほど出てきます。

でも、本当にあの請求書で入金してくれたんだ、今月もちゃんと全ての支払いが約束どおりにできた、今月は小さいけど黒字になったなど、社員だった時には分からなかった色々な喜びもあるのがスタートアップなのだと思います。

2011年9月10日 (土)

システム投資

社内ベンチャー制度で会社を作り、3千万円の資本金ができました。

3千万円というと個人では結構使いでのある金額に思えるかもしれません。良い車が買えるし、かなり旅行や豪華な食事をしてもだいぶ持つお金です。

でもビジネスの資金で、この中から設備投資や家賃、社員や自分の給与も賄うとなると、けっこうすぐになくなる金額です。そして、社内ベンチャー制度の規定には、この資本金がなくなったら会社は閉めるという条項もありました。

出向できてくれた岡島君が伊藤忠インターネットに出向していた経験から、「ちゃんとしたサーバーやデータベースを入れたらそれだけで資本金の半分はなくなるよ。できるだけ設備投資は抑えないといけないから。」ということで30万円のPC1台と、フリーウェアのデータベースでシステムを準備しました。

それでもCRCへの社内発注でシステム開発に3百万円かかりました。私はシステムのことは分かりませんので、あんなことやりたい、こんなことが必要とシステム担当者のF君に頼んだら、「何を作るのか全く分からん!」と言って机を叩いて怒ってしまいました。(そのF君は今も当社のシステム担当で頑張ってくれてます)

システムの開発費用がハードが30万円、システム開発費用が300万円、とミニマムでスタートしたことは、その後のキャッシュフローの面で助かりました。どんなビジネスでもスタートアップの設備投資は必要最低限のケチケチに徹するのが良いと思います。

安くてチープなシステムでしたが、これができて本当に助かりました。

2011年9月11日 (日)

メルアドチェック

データベースのシステムが出来る前は、テキストベースでモニター情報を管理していました。そのため、モニターへの調査依頼メールも、エクセルで属性別に何度もソートして、必要な人数を抽出して、それをメールのBCCに入れて一斉に送信していました。

この方法だとメルアドの形式チェックが出来ていないので、すべてモニターさんが打ち込んだ状態でメルアドが入っています。

そのためピリオッドがカンマやコロンになっているだけで、メール送信が途中で止まってしまいます。

最初は数百人に送る程度でしたので、目で見ても10分くらいで形式ミスのメルアドを見つけて直せましたが、これが数千人規模になると本当に大変でした。

数千件のメルアドを目で見て間違いを探す、昼間は営業で、夕方から調査票を準備していたので、メール送信のメルアドチェックをしていたのは、いつも夜中の10時、11時で、早く見つけないと終電に間に合わなくなるので焦っていました。

でも不思議なもので、たかがメール送信なのですが、BCCに入れた数千件のメルアドから1時間も2時間もかけてメルアドのミスを見つけて、終電前にメールが送り終わると、それだけですごい仕事をしたような充実感と達成感を持って帰宅することができました。

数千人のモニターさんに調査の依頼をすることができる。そして明日にはかなりの方が答えてくれる、それはこれまでの実査の環境と比較するととんでもなく凄く、ウキウキすることで、1時間や2時間のメルアドミスを見つけるくらい何でもないことだとでした。

1998年の準備期間はこんな状態でしたので、30万円のPCサーバーが入り、300万円でデータベースのシステムが完成すると、とても便利になり、もう目視でメルアドチェックをしなくて良いことがとても大きな前進に思えたのでした。

こういうところもスタートアップの面白いところです。

2011年9月17日 (土)

PCシステムダウン

チープでもシステムができて大変に便利になったのですが、ある時に大変なことが起きてしまいました。

まだパネルが数千人しかいなかった時です。その頃としては大規模な3千人ほどにお願いをする案件でした。いつもの様に夕刻から実査の準備をして、10時過ぎに依頼メールを送信して帰宅をしました。

翌日会社に行くとシステムがダウンしていました。その頃は夜中の11時過ぎがインターネット利用のピークで、10時過ぎに送ったメールでかなりの人が回答に来てくれたため、PC1台のシステムが音を上げてしまったようです。

恐る恐るメールを開きました。約600人からメールが入っていました。

「システムが繋がらなくて答えられません。」というものが大多数でしたが、「どうなっているんだ。」、「折角来てやったのにふざけるな。」と怒っておられる方も沢山いました。

一緒にやっていたO君が「やばいね。この事業もここまでかもしれないね。」とぼそっと言いました。

メールの文面は1人1人違います。心配してくれている人もいれば、戸惑っている人もいます。そして、本当に怒っている人もいます。これは一斉メールで済むことではないと思いました。それで、1人、1人の文面を読んで、自分なりにお詫びのメールを送ることにしました。

昼間から夜中までかけて約600人にメールを送りました。「マイボイスコムの高井です。この度はご迷惑をおかけしてしまって大変申し訳ありません・・・・・。」、1人1人のメールを読んで、感じたことをお伝えしながらお詫びをしました。

「確かにこれで終わってしまったかもしれないな。」そんな失望の中でこの日は帰宅をしました。

でも次の日にメールを開いて驚きました。送ったメールの半数以上の400人位から返事が来ていたのです。

「そんな事情ならしかなたいですね。」、「ちゃんと返事をもらえるとは思っていませんでした。」、「そんなに怒ってはいませんから大丈夫ですよ。」、「1人で頑張っているんですね。これからも応援します。」そんな凄く温かいメッセージに驚くとともに、本当に嬉しくてまたウルウルしてしまいました。

インターネットって無味乾燥な世界ではない。ちゃんと気持ちや誠実さが伝わるコミュニティなんだ。そんなことを実感することができました。

そして、私がやろうとしているネットリサーチ事業は、こんな善意のモニターによって支えられているのであって、そのことを大切にすることが重要なんだと確信しました。

そのため、当社の行動指標に「モニターと顧客に誠実に対応して、信頼される会社を目指す。」という項目を入れて、社内では常に「モニターを大切に!」と話すようにしています。

モニターとの信頼関係こそが、良いネットリサーチを提供するための根っこだと私は思っています。

2011年9月24日 (土)

初期のインターネット調査営業

小さな会社のスタートアップで1番大切なことは何だと思いますか。それは間違いなく販売力があるかどうかだと思います。

マイボイスコムは資本金3千万円でスタートしましたが、会社設立にかかるもろもろの費用やシステム投資で700万円位は直ぐになくなりました。人件費やオフィス代などの固定費を考えると半年ちょっとで残りの資本金はなくなります。

その間で仕事を取って納品し、売上を立てて、入金しないと半年後には確実にキャッシュがなくなります。会社のスタートアップって大体こんな感じで、いきなり追い込まれた状態で始まるものなのでしょう。

私が営業で懸念したのは、「マイボイスコム」という誰も知らない会社で、「インターネット調査」という訳の分からない商品で果たしてアポが取れるのか、果たして真面目に話を聞いてくれるのかということでした。

これまで働いていたCRC総合研究所は社歴が40年以上もあって、社員が千人もいる会社でしたが、知名度が低くてなかなか新しいお客様のアポが取れませんでした。そのためいつも「伊藤忠商事や第一勧業銀行系列のシンクタンクです。」と親会社の信用で営業をせざるを得ませんでした。

それが先ほど出来たばかりの会社です。社員は3人です。まだ実績はありませんが、インターネットでマーケティングリサーチができる様になりました。貴社のマーケティングのお役に立つと思うのでお時間を下さい。と言ってもアポなんて取れないだとうな、と考えていました。

でも色々なつてで紹介をもらったり、電話での新規開拓もやってみたら、意外に皆さん会ってくれるし、ちゃんと話も聞いてくれました。日本社会はビジネスに関してはそんなに閉鎖的ではなく、新しい価値を作って、熱意を持ってお願いすれば、意外に皆さん真面目に聞いてくれるようです。

「伊藤忠商事や第一勧業銀行系列のシンクタンクです。」と言っていた時よりも、「インターネットでリサーチをする会社のマイボイスコムと申します。」という方がアポはずっとスムーズで、新しいお客様も開拓できました。

1999年というとインターネット人口は1千万人ほどで、まだ「ネットリサーチ」という言葉もありませんでした。でもインターネットで生活者の声が集められる、迅速に市場分析ができることに対する興味、関心は高かったのかもしれません。

2011年10月 1日 (土)

インターネット調査の営業

当社がインターネット調査を始めた1998年から5年間位は、お客様から「インターネット調査って何?」、「インターネットでリサーチなんかやって大丈夫なの?」、「代表性に問題はないの?」と必ず聞かれました。

でもそれに対して「インターネットでリサーチをしても大丈夫なんです。」とは言い切れません。

ただ、自主調査で色々とデータを取って分析してもちゃんとした傾向値は出ますし、ローデータの整合性や、FAに書かれたコメントを読むとしっかりしたものが多いので、役立つ情報だという確信はありました。

それでも、ネットユーザーに限定しているパネル自体がどの程度、リサーチの結果に影響しているかは分かりませんので、自主調査レポートなどをお示ししながら、「お役に立つデータが取れると思うのですが、お客様の調査テーマに合うかどうかはやってみないと分かりません。」と言うしかありませんでした。

多くのお客様はトライヤルで小さな調査を試しに実施したり、郵送調査と並行してインターネット調査をやって、その2つのデータを比較検証したりしていました。

そして、多くのお客様からは、意外にしっかりした分析ができる、郵送調査ともあまり変わらない、というご評価をいただけましたし、それでこの金額と時間であればいいね、というご意見もいただけました。

もちろんインターネット調査で良いテーマと、インターネット調査ではやらない方が良いテーマもありますが、インターネット調査で役立つ分野があるということは確かだと、色々な調査のお手伝いをして感じることは出来ました。

インターネット調査の黎明期とはこんな感じでした。

そんな「本当に大丈夫なの?」というお客様の懸念を、ベンチャー企業のネットリサーチ各社が、それぞれの営業の場面で試行錯誤しながら払拭していたのが1998~2003年の状況でした。

ちなみに当社もスタートして3年くらいの回収率は70%もありました。謝礼も今より5倍くらいは出していましたし、回収時間も4、5日は取っていました。

そいう面では質的な市場環境に関しては、今より恵まれていたのかもしれません。

2011年10月 8日 (土)

如何わしい調査手法?

1998~2003年の黎明期は、リサーチ業界の中では「ネットリサーチは問題の多い調査手法」で、ネットリサーチ会社は「如何わしい会社」と見られていました。

そして、ネットリサーチ会社は新興のベンチャー会社ばかりでした。

当社は1998年の創業ですが、その頃にインフォプラントさんや、インタースコープさんもスタートしていました。現在大きくなっているマクロミルさんや楽天リサーチさんは2000年の設立で、クロス・マーケティングさんは2003年の設立です。

そして、その頃に旧インタースコープの平石社長や、旧インフォプラントの大谷社長が中心になって「インターネットリサーチ研究会」という集まりを作り、今後のネットリサーチの発展のために研究したり、品質のガイドラインを作ったり、啓蒙活動をやろうと動き出しました。

これも従来型調査会社の集まりである日本マーケティングリサーチ協会では相手にしてもらえないからでした。それなら、自分達でネットリサーチの研究を行い、社会に役立つ産業にしていこうというのが新興ベンチャー会社の意気込みでした。

ある時に、従来型リサーチの世界とネットリサーチの世界の軋轢をすごく感じる出来事がありました。

2003年か2004年だったと思いますが、「インターネットリサーチ研究会」のフォーラムが中野で開かれました。この頃にはネットリサーチへの関心も高くて、会場には300人位が集まっていました。

この会場で、統計数理研究所のある先生が、会長であった平石さんに向かって「ネットリサーチは全く意味のないものである。ネットリサーチの統計的な根拠をちゃんと説明しろ。君達にはそれを説明する義務がある。それもなければこんな研究会はナンセンスだ!」と厳しく叱責されました。

その先生は長年リサーチの学術的な研究を行い、正しい調査のあり方を追求してきた方だけに、ネットリサーチが理論的な検証なしに拡大するのが我慢ならなかったのに違いありません。

平石さんが冷静に堂々と対応してくれたため、研究フォーラムは無事に終わりました。

でも自分達は1つの調査手法として社会に役に立つと思って、色々と検証しながら、良いサービスにするためにみんな頑張っているところなのに、そんな全否定の言い方はないよなあ。と思いました。

フォーラムが終わった後で、平石さん、大谷さん、と私の3人のベンチャー社長で飲みに行きました。

「俺達だって頑張っているのに、あんな言い方をしなくてもいいじゃないか。」と悔しい思いを共有しながら、3人で赤ワインを2本ほど空けたのでした。

2003~2004年頃は、まだネットリサーチはこんな風に見られていましたし、ネットリサーチ会社と従来型リサーチ会社の認識の溝も大きかったように思います。

〇インターネットリサーチ研究会http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0213/ires.htm

2011年10月15日 (土)

インターネット調査黎明期の品質基準

私は最近のネットリサーチ会社のリサーチ対する取り組み方や、品質基準に問題があるのではないかと感じることがよくあります。

どうすれば良いデータを集められるか、どんな調査設計で、どんな謝礼で、どの位の回収時間で、どの位の回答頻度までは問題ないか、データークリーニングは最低どこまでやるべきか、そんな品質基準やそれを守るためのガイドラインが必要なのだと思います。

でも実際はその様な基準やガイドラインが曖昧なままに、早さや、安さ、システムの利便性やモニター数と、営業力の激しい競争の世界に移ってしまいました。

その結果が、以前紹介した「経営判断の寄与度の大幅な低下トップボックスが19%9%)」や、「定量調査の低い満足度満足度49%)」の調査結果に現れているのでしょう。

ネットリサーチの黎明期に、従来型調査会社とネットリサーチ会社がしっかり議論を行い、品質基準とガイドラインを作り、それを守ることがリサーチ業界の常識になっていたら、もっとクライアント様にご満足いただけるサービスに育つことができたのではないかと思います。

少なくとも平石さん(旧インタースコープ)や、大谷さん(旧インフォプラント)、そして私も含めて当時のネットリサーチ会社のベンチャー社長は、その必要性を強く感じていて、何とかしようと前向きにもがいていたことは事実でした。

しかし、そのもがきが実る前に、インフォプラントさんと、インタースコープさんはヤフーさんに買収されてなくなりました。

そして、それを契機にベンチャー会社同士が競い合い、ある面では仲間意識を持って、ネットリサーチ業界を良くして行こうという機運も消滅してしまった感があります。

「リサーチサービス」は無形で見えないものです。それだけに品質を担保するための基準やガイドライン、そして認証制度等があるべきだと思いますが、現時点でそんな動きは聞こえてきません。

最近の市場動向やユーザー調査の結果を見ると、平石さんや大谷さんがまだ業界にいて「インターネットリサーチ研究会」があのまま続いていたらなあ、なんて思ったりしています。

2011年10月22日 (土)

ベンチャーキャピタル

会社がスタートアップして成長を目指すとやはり資金が必要になります。人を増やす、システムを増強する、パネルを強化する、そのすべてに資金が必要です。

そして、ネットリサーチの黎明期には、設立して数年の小さな会社に色々なベンチャーキャピタル(VC)が来て出資をすると言ってくれました。それは資金不足のベンチャー会社にとっては、とても魅力的な蜜の様な話しです。

当社は上場企業のグループ会社として堅実経営でやっていましたし、人的サービスの専門性と情報クオリティを訴求する方針でしたので、大きな資金は必要ないと断っていました。

それでも他社が資本強化をして事業拡大のスピードを速めると、当社も追随せざるを得なくなり、2005年に伊藤忠テクノロジーベンチャーさんと、ジャフコさんの2社に若干の出資をお願いしました。

VCは資金面と情報面、経営アドバイスの面でスタートアップ時にはとても有難い存在です。

しかし、VCは投資先を上場させてキャピタルゲインを得るのがビジネスですので、投資先の経営状況が芳しくなくなると両者のベクトルがずれてしまうことも多々あるようです。

当社に出資いただいた2社は紳士的なVCでしたので、当社の立場や考えも重視してくれましたし、出資比率も小さかったので、強権が発動されることもありませんでした。

でも多数のVCから多額の出資を受けていたネットリサーチ会社は、市場環境が悪くなって上場が難しくなると、資金豊富なIT企業に売却せざるを得なかったようです。

あるネットリサーチ会社の社長から、「思った以上の良い条件で〇社への売却が決りました。これでやっとVCにも納得してもらえると思うので、ホッとしましたよ。」と安堵の声を聞きました。

2006~2007年にネットリサーチ会社の大きな再編がありましたが、それは創業社長の個人的な利殖のために売却したのではなく、VCからの多額の出資が影響したのだと私は理解しています。

2011年10月29日 (土)

インターネット調査業界再編の主役

ネットリサーチは1998年頃から始まった新しいサービスです。それから暫くは小さな市場でしたからネットリサーチ会社の多くはベンチャー企業でした。

2005年に当社がベンチャーキャピタルから投資を受けた時には、インフォプラント、マクロミル、インタースコープの3社と比較した資料を作って欲しいと言われました。確かこの時点で1番売上が大きかったのはインフォプラントさんだったと思います。

しかし、その時に比較したインフォプラントさんとインタースコープさんは、昨年度からすべてマクロミルさんに吸収される形になりました。

インフォプラントさんがヤフーさんの子会社になったのは2005年10月で、インタースコープさんは2007年2月に買収され、その年の7月に2社が合併して「ヤフーバリューインサイト社」が出来ました。

そして、このヤフバリューインサイト社のリサーチ事業が、2010年8月にマクロミルさんに吸収されて、マクロミルさんの筆頭株主がヤフーさんになったというのが業界再編の流れです。

ヤフーさんは2002年10月にインテージさんと「インテージインタラクティブ社」という合弁会社を作って、ネットリサーチに取組んでいましたが、こちらの合弁は最近解消されました。

これだけ大きな業界再編が2005~2010年の5年間で進んだ訳ですが、改めてこれまでの流れを見ると、ネットリサーチ業界再編の主役はネットビジネスの雄であるヤフーさんだったことが分ります。

ネットリサーチは「インターネットビジネス」と「リサーチビジネス」の2つの顔を持っていますが、「インターネットビジネス」主導の色合いが強い業界再編だと言えるのではないでしょうか。

2011年11月 5日 (土)

インターネット調査会社の機能

ネットリサーチが出てくる前までは、リサーチ市場は各社が得意な専門領域(業界や調査手法)を持って棲み分けをしている、どちらかというと競争の少ない市場でした。

また、それぞれの得意領域で人的な専門サービスを提供する業態であるため、比較的小さな専門会社が多い業界でもありました。

日本マーケティング・リサーチ協会の「第36回経営業務実態調査」を見ると、現時点でも会員であるリサーチ会社の平均従業員数は49人で、調査業務従事者は37人となっています。

特定の分野や手法に絞ると、この位の業務量しか確保できなかったこともあるでしょうが、これ以上の規模になると、人的サービスの「質」が保ち難かったこともあったのだと思います。

しかし、2010年のマクロミルさんのヤフーバリューインサイト社の吸収によって、従業員が500人を超える巨大なネットリサーチ会社が出来ました。

また、この合併でマクロミルさんの筆頭株主がヤフーさんになったので、システムやパネルのリサーチインフラを提供する「インターネットビジネス」の性格が強くなるのではないでしょうか。

ネットリサーチは「インターネットビジネス」と「リサーチビジネス」の両方の機能を持ったサービスです。このどちらも求められているのがネットリサーチ業界であり、各社がどちらに軸足を置いてサービスを展開するかで会社の特色は大きく異なります。

当社は設立当初から「専門性の高いサービス」と、「クオリティの高いデータ」でお役に立つリサーチ会社を目指して来ましたので、これからもその方向で頑張って行くつもりです。

また、お客様の中には「インターネットビジネス」のリサーチインフラではなく、「リサーチビジネス」の専門サービスを求めている方が意外に沢山おられるようにも感じています。

 

〇マイボイスコムの経営理念

「生活者と企業のコミュニケーションメディア」として、クオリティの高い生活者情報と、 専門性の高いサービスで、企業のマーケティングを支援し、豊かな消費生活に貢献する。

http://www.myvoice.co.jp/profile/philosophy.html

〇第36回経営業務実態調査(2011.6)」

http://www.jmra-net.or.jp/trend/investigation/pdf/realities_36/gyoumujitai2011.pdf

2011年11月12日 (土)

インターネット調査会社の収益

ネットリサーチには、「インターネットビジネス」と「リサーチビジネス」の2つの顔があると申し上げましたが、収益を出すには「インターネットビジネス型」が圧倒的に有利です。

リサーチの経費は固定費である人件費の割合が大きく、リサーチ会社は人手間をかければかけるほど収益が下がる収益構造となっています。

ネットリサーチによって実査の効率は大幅に向上しましたが、調査設計や調査票作成、分析や考察、提案は「人」にしかできません。それも色々と経験を積んだ専門性のあるスタッフでないと、お客様に喜んでいただくことはできません。

この専門性の高いスタッフを育成することと、お客様にご満足頂くリサーチをするために十分な作業時間をかけることがコストを引き上げてしまいます。そして、現在のネットリサーチの市場価格では、なかなか十分な作業時間がかけられないのが頭の痛いところです。

ネットリサーチによって、マーケティングリサーチの価格は大幅に低減しました。しかし、それによって、今までの様な作業時間がかけられないところに、お客様のリサーチ会社に対する満足度低下の原因があるようにも感じています。

ネットリサーチ会社で高い利益を確保するには、専門スタッフに頼らない、パネルサプライや、データ回収と自動集計ツールの提供といったビジネスモデルにするべきなのでしょう。

でも、ネットリサーチは色々なお客様が必要としています。すべてのお客様がご自身で調査設計ができ、正しい調査票が作れて、集計や分析やレポート作成に対応することはできないと思います。

リサーチの経験もなく作業を行う時間もないので、専門の会社に任せたいというお客様の課題解決に向けて、頭からお尻まで、専門性と責任感を持って、親切丁寧に対応できるネットリサーチ会社も必要ではないでしょうか。

当社はそんな「リサーチビジネス型のネットリサーチ会社」になりたいと考えています。

 

2011年11月13日 (日)

インターネット調査会社の起業目的

私は15年ほどシンクタンクで従来型のリサーチに係わってきて、新しいリサーチサービスを作りたいという思いでマイボイスコムを設立しました。

しかし、同じネットリサーチ会社の創業者でも、色々な目的や思いで起業される方がいるのだなあ強く感じることがありました。

もう5年も前になりますが、あるネットリサーチ会社の社長と飲みに行く機会がありました。彼と飲みに行くのは初めてで、先方から情報交換をしようというお誘いを受けて伺ったものです。

その時にお互いの会社の状況や、ネットリサーチ業界や市場の動向などについて、をざっくばらんに意見交換をしましたが、何となく話のベクトルが違うのを感じました。

私はネットリサーチをどうすればもっと良いサービスにできるのか、どうやればスタッフの技術力が向上し、どうやればモニターの裾野が広がり回収率が高められるのか等に興味があり、その様な意見交換を求めていました。

しかし、彼から「私はリサーチをやったことにありませんし、リサーチそのものには興味がありません。私の興味はどうやって事業を大きくし、会社を大きくするかです。その目的でネットリサーチの分野を選んだのであって、ラーメンチェーンの方が事業の可能性が大きければ、ラーメンチェーンでも良いんです。」と聞いて大変驚いたのを覚えています。

そして、その会社は彼の狙い通り大きく成長して行きました。

起業の動機や目的は人それぞれです。そして、その考え方によってそれぞれの会社が何を大切にして、どの様なサービス提供や会社運営をするのかが決るのでしょう。

従来型のリサーチ会社であれば、そこの社長や経営者はリサーチの経験者であり、リサーチの職人的なところを持っていたと思います。

でも、現在のネットリサーチ会社にはその様な共通の経験値はありません。色々な価値観や基準で運営されている世界であることは間違いないと思います。

 

〇マイボイスコム http://www.myvoice.co.jp/

 

2011年11月14日 (月)

IBM Business Analytics Forum

111110_1749~001IBM(SPSS)さんの「Business Analytics Forum Japan 2011」が、11月9日と10日の2日間で開催されました。

これまでは「SPSS Directions」という名前でしたが、2009年にSPSS社がIBMに買収されたため、昨年度から今の名称に変わって開催されています。

こちらのイベントは、大学のマーケティングや消費者行動の先生方や、色々な企業のマーケティングの専門家が、様々な分析の事例を紹介していただけるので、とても勉強になります。

そして、以前は5千円位の参加費がありましたが、IBMになってからそれも無料になりました。

当社も集計ツールにはSPSSを使っているので、今年も10人以上のリサーチャーが出席しましたが、これだけの発表をただでお聞かせいただけるのはありがたいことです。

マーケティングデータを扱う人にとっては、参加必須のイベントだと思います。

今年は慶應義塾大学の清水聡教授が、「IT進歩が支える新しい産学協同の取組み ~きき耳パネルはこうして作られた~ 」というテーマで発表されて、当社と読売広告社が研究開発をサポートしてきた事例も紹介していただけました。

こういうイベントを毎年開いていただけるのは、本当にありがたいことですね。

〇IBM Business Analytics Forum Japan 2011

http://www-06.ibm.com/software/jp/analytics/events/baforum2011/index.html

2011年11月26日 (土)

JMRA アニュアルカンファレンス


111122_1230~001111122_1230~002日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)のアニュアルカンファレンスが11/22(火)に開催されました。

毎年1度のマーケティングリサーチ関係者が集まる大規模なイベントで、最新のリサーチ動向を反映した研究発表や、なかなかお会いできない関係者にお会いできる機会として、私も毎年楽しみにしているイベントです。

今年のテーマは「Renovation ~次世代リサーチの創造~」というものでした。

震災を乗り越えて新たに生まれ変わる復興を目指そう!ということと、新たなリサーチ手法を創り出そうというメッセージの込められたテーマで、例年とはちょっと違った雰囲気も感じられました。

日本コカ・コーラの魚谷会長の「マーケティングは経営そのもの」という基調講演はとても参考になりましたし、その後の5社の研究発表も、パネルディスカッションも大変刺激的でした。

今年の研究発表のキーワードは、①ソーシャルメディアの活用、②スマートフォンの活用、③リサーチのPDCAへの組込みのように感じました。それぞれ新しいリサーチスキームを作るために必要な要素であるのは間違いありません。

各社ともまだ実験的な試みをしている感じでしたが、この1年でも環境が大きく変化していることを実感することができました。そして、当社も「ソーシャルメディア」と「スマホ環境への対応」は研究していますが、スピード感を持って進めないといけないと思いました。

ところで、このイベントでちょっと嬉しく思えることがありましたのでご紹介します。

今回は5社が研究発表を行いましたが、この中で1番参加者からの評価が高く、懇親会で田下会長から表彰を受けたのが、サーベイリサーチセンターさんの『傾聴から見えてきたこと 「東日本大震災アンケート」』という発表でした。

「傾聴」=「リスニング」で、「ソーシャルメディアリサーチ」の研究発表だとばかり思っていましたが、こちらで取り上げた「傾聴」は訪問面接で「しっかり聴くこと」でした。

同社は災害の1ヶ月後に被災地に入り、避難所におられる被災者から451人に訪問面接で調査をしたのだそうです。ここでの調査の経験から、しっかり時間をかけて聴くことの大切さを訴えた研究発表でした。

他の発表は、スマホや、twitter等の新しい仕組みを使った調査の報告でしたが、リサーチ関係者の心を1番掴んだのが「訪問面接でしっかり聴くことの大切さ」というのが、とても心地よい結果で、リサーチ業界もまだまだ捨てたものではないと感じました。

こちらのカンファレンスはリサーチの時流を掴むのに不可欠のイベントです。今年の内容はFaceBookでも紹介されていますので興味のある方はご覧下さい。

〇JMRAアニュアルカンファレンス(2011.11.22)

http://www.facebook.com/jmra.conference

2011年12月 3日 (土)

リサーチ会社のインプット

良いリサーチサービスを提供するには、社員が主体的に学習して、新しい情報を収集し、付加価値を付けることがとても大事だと思います。

私はもう自分では案件を担当しなくなりましたが、こちらでもご紹介したIBM(SPSS)の「Business Analytics Forum Japan 」や、JMRAの「アニュアルカンファレンス」、それに、消費者行動研究学会のカンファレンス、日本マーケティング協会(JMA)のセミナー、JMRX勉強会等にできるだけ参加するようにしています。

そして、当社の社員にもこれらのイベントやセミナーには、できるだけ参加するように勧めています。それでも案件が忙しいため、大きなイベントでも10人位が参加するのがやっとという状態です。

しかし、それぞれのイベントやセミナーに行って感じるのは、ネットリサーチ会社の社員が非常に少ないことです。

アドホック調査の4割もネットリサーチが占める様になり、その役割が大きくなっているのに、勉強会や研究発表のイベントでは、従来型のリサーチ会社さんからの出席者の方が圧倒的に目立つのはどうしてなのでしょう?

1つには、ネットリサーチ会社には、リサーチビジネスというより、リサーチインフラを提供する「インターネットビジネス型」の会社が多いこともあると思います。

調査の設計や分析、レポーティング、提案は、従来型のリサーチ会社さんや、広告代理店さん、シンクタンクさんが行って、そこのデータ回収やパネルサプライをネットリサーチ会社が担当するという構造です。

そして、もう1つはネットリサーチ会社がスピード対応の中で、今日の明日のという短い納期に追われているため、なかなか半日、1日のインプットの時間が確保できないのが影響しているようにも思います。

学習して新しい技術や情報インプットしなければお客様に喜ばれる良いサービスは提供できないのに、学習する時間が確保できない、インプットしてもそれが活かせる業務でない、というあたりがネットリサーチ業界の矛盾なのかもしれません。

あるネットリサーチ会社では、今でも100時間近い残業をしているという話を聞いています。これでは忙しすぎて勉強しようと思ってもできないでしょう。

当社の残業時間はこの3年間で10時間ほど減少して平均35時間になりました。そして、リサーチのノウハウを提供する「リサーチビジネス」で生きて行きたいので、できるだけ社員に勉強する機会を設けて、技術対応で評価頂ける会社にしたいと考えています。

なかなか思うようには行きませんが、「勉強会やイベントには、参加しろ、参加しろ・・・」と言い続けるつもりです。

〇日本消費者行動研究学会 コンファレンス

http://www.jacs.gr.jp/conference/index.htm

〇JMRX勉強会

http://kokucheese.com/main/host/JMRX%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A

2011年12月10日 (土)

インテージさんとの提携

当社は2009年11月にリサーチ会社トップのインテージさんと若干の資本提携をして、ネットリサーチの分野などでの協業をさせていただいています。

インテージさんは社歴が51年もあり、東証1部に上場し、従業員はグループで2,000人もいる日本で1番大きなリサーチ会社です。そして、日本マーケティング・リサーチ協会の会長も同社の田下会長が務めているなど、日本のリサーチ業界のリーダーであることは間違いありません。

インテージさんもマクロミルさんと同様に巨大なリサーチ会社で、ネットリサーチにも積極的に取組んでいますが、同社は間違いなく「リサーチビジネス」に軸足をおいた会社です。

インテージさんの方と話をしていると、リサーチのことが良く分かっていて、リサーチの技術がしっかりしていて技術者としての拘りのある社員が沢山おられることが分かります。

そして、長年リサーチに係わってきた方々が経営をしているので、リサーチの現場感覚が経営層まで浸透していることが分かりますし、そのことが同社の強みなのだと思います。

ネットリサーチのパネルやデータの品質に関しても色々な研究をしていますし、品質の良いネットリサーチをどうやって提供したら良いかも真剣に考えていて、ネットリサーチに対する価値観にも共通するとこがあると感じています。

そのため、あることを切っ掛けに資本提携をお願いしました。当社はインテージさんとも連携をしながら、ネットリサーチ市場が少しでも良い方向に動くように、「リサーチビジネス」の視点で微力を尽くしたいと考えています。

〇インテージ http://www.intage.co.jp/

 

2011年12月17日 (土)

インテージフォーラム

111025_1312~001インテージさんの知人からお誘いを受けて、プライベートイベントの「インテージフォーラム2011」に始めて出席させていただきました。

プライベートイベントですからお客様を招いた小さなイベントだと思っていましたが、場所は有楽町の東京国際フォーラムですし、プログラムの内容も充実していて、約1,000名もの参加者が集まる大規模なものでした。

JMRAのアニュアルカンファレンスの今年の出席者は470名と発表されていますので、その2倍以上の人数を1社で集めるのですから凄いですよね。

特別講演で日本サッカー協会の川渕キャプテンの話を聞いた後に、沢山のミニセッションから興味あるテーマをいくつか聴講できます。

マーケティングROIの評価や、モバイルでの新しいソリューションの実験や、パネルデータを使った新しいPDCAの活用や、中国市場の中での日本ブランド、アジア新興国での新商品開発スキームなど、どれも興味深い内容でした。

学会や協会での研究発表よりも実践的で具体的な内容が多いので、勉強になりますし、参加費が無料というのもありがたいです。

リサーチ関係の先端情報に触れる良い機会と思いますので、ご興味があれば来年の秋に出席してみては如何でしょうか。

〇インテージフォーラム2011

http://www.intage.co.jp/forum/

2011年12月23日 (金)

スミスさんのリサーチ撤退

NTTデータスミス(元スミス社)がマーケティングリサーチ事業から撤退されました。

具体的にはリサーチ部門をドイツ系のリサーチ会社のGFK社に売却して、今後は情報システム事業に特化して行くということだそうです。

スミス社はもともと西友系のリサーチ会社で、リサーチ事業の歴史も長く、優秀なリサーチャーの多い会社という印象があります。それがNTTデータのグループ会社になって、今回は外資系企業にリサーチ業務が引き継がれたことになります。

先日のJMRAのカンファレンスで、ジーエフケー・カスタムリサーチ・ジャパンのリサーチャーが研究報告をされていました。とてもユニークな研究発表でしたので、どんな会社なのかと思っていましたが、元スミスのリサーチャーだったと後から分かりました。

スミスさんもネットリサーチに取組まれていたので、私も何度か情報交換をしたこともありました。伝統と技術力のあるリサーチ会社がなくなるのは寂しい気がします。

ネットリサーチ業界だけでなく、リサーチ業界全体も変化していることを実感させられる出来事でした。

 

(NTT データスミス社のニュースリリースの抜粋)

株式会社NTT データスミス(以下、スミス)はマーケティングリサーチ(以下、MR)事業を、2011年10 月1 日より、ジーエフケー・カスタムリサーチ・ジャパン株式会社(以下、GfK-CRJ)へ事業譲渡することになりましたので下記の通りお知らせします。
なお、スミスはMR事業を除く、情報システム事業など現行のすべての事業については従来通り継続いたします。

当該会社の概要

【株式会社NTTデータスミス】(2011年4月1日現在)
代表者 代表取締役社長 本間 洋
所在地 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60-51F
設立年月日 1969 年9 月
主な事業の内容 マーケティングリサーチ事業/システム開発事業
資本金 94 百万円
従業員数 100 名

【ジーエフケー・カスタムリサーチ・ジャパン株式会社】
代表者 代表取締役社長 平野 享一
所在地 東京都新宿区西新宿6-22-1 新宿スクエアタワー29 階
設立年月日 2009 年9 月
主な事業の内容 カスタムリサーチ事業
資本金 80 百万円
従業員数 23 名(2011 年7 月末現在)

2011年12月28日 (水)

消費意識調査2011

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最近の調査結果から「消費意識に関するアンケート調査」
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2011年9月に「消費意識」の自主調査を行いました。同じテーマの調査は2年前にも実施していますので、その比較の中で特徴的なことを紹介します。

1年前と比べた収入は、減少が35%で増加の15%を大きく上回っています。
また、1年前と比べた購買意欲も減少が34%、増加15%で、収入減→購買意欲の低下、という悪循環が続いている結果でした。
しかし、2年前の調査結果と比べると、消費意欲の低下は45%→34%(11%減)で、支出額の減少も38%→25%(13%減)と改善しています。

まだ不況が続いて収入の減少が続き、震災や原発問題の影響で社会不安も続いているため、消費マインドは冷えた状態ですが、この調査結果を見る限り消費マインドの冷え込みは昨年度で底を打ったのかもしれません。

1年前と比べてお金をかけていることは、1)食品・飲料、2)旅行・レジャー、3)外食・グルメで、お金をかけるのを我慢しているのは、1)旅行・レジャー、2)衣料品・アクセサリー、3)外食・グルメとなっています。

不況と収入減少の中で「節約しつつ、ちょっと贅沢を楽しむ(38%)」という消費行動スタイルの生活者が増えているようです。

調査結果は下記で公開しています。また、詳細なレポートも作っていますので、ご興味がありましたらご覧下さい。

○消費意識に関するアンケート調査(第2回)2011.9
http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=15817

○消費意識に関するアンケート調査(第1回)2009.9
http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=13411

〇マイボイスコム http://www.myvoice.co.jp/

 

 

本日で2011年の業務は終了しました。

来年もよろしくお願いいたします。

 

2011年12月29日 (木)

2011年のヒット番付調査

年末は日経MJさんが毎年ヒット番付を行ったり、日本漢字能力検定協会が今年の漢字を発表したりしていますので、当社でも12月の定期アンケート調査で「2011年のヒット番付調査」を行いました。

調査時期は2011年の12月1日~5日で、マイボイスのモニターから11,686人の回答を集めました。

2011年が「良い年であった」という意見は44%で、昨年の54%と比べて10ポイント下がっています。3月の東日本大震災や原発問題等で日本社会の不安が増幅していることが反映した結果といえます。

今年の漢字は「絆」であると協会から発表されましたが、当社の調査で「2011年を1文字で現すと?」という質問(FA)で1番多かったのは、「忍」、で、次いで、「災」、「苦」、「絶」、「震」と続き、「絆」は6位という結果でした。

最も印象に残った出来事は「東日本大震災」がトップで、「なでしこJAPANのワールドカップ優勝」が2位、最も流行したと思う言葉は「なでしこジャパン」がトップ。その他は「絆」、「がんばれ・がんばろう東日本/日本」、「ポポポポ~ン」、「節電」など震災関連が多くなっています。

また、2011年に最もヒットした/来年ヒットすると思う商品・サービスのいずれも「スマートフォン関連」がトップ。節電・エコ関連商品や、電気自動車などもヒットと予測に入っていました。

確かに2011年はそんな1年だったなと納得できる調査結果でした。来年の2012年は飛竜のごとく成長できる良い1年になるよう頑張って行きたいですね。

来年もよろしくお願いいたします。

〇「2011年のヒット番付」の調査結果はこちらでご覧いただけます。

http://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/16117/index.html

6.2011年で最もヒットしたと思う商品・サービス
〔2011年の1年間で、最もヒットしたと思う「商品・サービス」を1つだけお答えください〕
 

2011年ヒット番付

〇マイボイスコム http://www.myvoice.co.jp/

 

2012年1月14日 (土)

キキミミ調査 33-Voice (ライフスタイル調査)

新年の業務が始まりました。今年もよろしくお願いいたします。

さて、当社のネットリサーチは、専門リサーチャーの一貫対応、パネル管理とデータクリーニングの徹底、アンケートデータベースの提供、独自のリサーチメニューの提案、を特長としています。

その中で、「独自のリサーチメニュー」として、ライフスタイル系の分析メニューの開発に力を入れてきました。当社のライフスタイル分析には「高感度モニター調査(Hi-voice)」、「感性価値調査(Mind-Voice)」、「キキミミ調査(33-Voice)」の3つがあります。

それぞれ面白い分析ができるので追々紹介したいのですが、今日は最近注目されてきた「キキミミ調査(33-Voice)」について少しだけ紹介させていただきます。

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◆ブランド将来診断・キキミミ調査「33-Voice」のご紹介
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「キキミミ調査(33-Voice)」は、慶応義塾大学 商学部の清水聰教授が考案した「聞き耳・死神研究」の成果をもとに、当社と読売広告社さんが参加して、5年ほど前から研究開発を進めてきたものです。

そして、3者で色々な実験調査やデータ検証を行い、この「聞き耳・死神研究」の考え方は、ブランド将来診断に大きく役立ちそうだという結論になり、2010年6月から「キキミミパネル(33-voice)」というサービス名で提供を始めたものです。

キキミミパネルの「聞き耳」層の購入比率が高いブランドは成長が期待でき、「そら耳」層の購入比率の高いブランドはシェアが減少して、市場から撤退してしまう可能性の大きいことが懸念されます。

例えば、2010年6月の自主調査で、聞き耳の「金麦」の飲用が(他の層と比較して)多く、評価も高い傾向が見られましたが、「金麦」はその後、確実に伸長しています。また、同じ調査で聞き耳層で「芦田愛菜ちゃん」の好感度が高い傾向が顕著でしたが、その後の人気上昇はご存知の通りです。

これまでに、食品、菓子、飲料、住宅、健康サービス等の商品やサービスで調査を行い、非常に面白い分析傾向が出るとクライアント様からも高いご評価を頂いています。

商品ブランドの将来を、購買の実態や生活者のブランド意識ではなく、どんな人が購入している商品なのかで仕分けをして判断できるというのが、この分析の独自性であり面白いところです。

清水先生も学会での発表や書籍の執筆を通じて、この研究成果をこれから積極的に発信していかれると思いますので、皆さんも「聞き耳・死神研究」や「キキミミ分析」という言葉を聞かれるかもしれません。

面白い調査分析の手法ですので、興味があれば下記サイトをご覧下さい。

〇ブランド将来診断「キキミミ調査(33-Voice)」の詳細
http://www.myvoice.co.jp/menu/33-voice.html

〇「キキミミ調査(33-Voice)」のニュースリリース

http://www.myvoice.co.jp/news/pdf/release100601.pdf

〇マイボイスコム http://www.myvoice.co.jp/

 

2012年2月25日 (土)

ネット上の口コミ情報に関する調査

前回はソーシャルメディア上の口コミ情報が、ブランドの購入意向と関連があり、近い将来の購買に影響するであろうことをご紹介しました。

これに関連する調査として、当社で「ネット上の口コミ情報に関する調査」を実施していましたので概要をご紹介いたします。


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●最近の調査結果から「ネット上の口コミ情報に関する調査」
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皆さんも家電やPCを購入する時や、旅行や飲食店の予約時にはネット上の口コミ情報を参考にする機会が多いのではないでしょうか。

今回「ネット上の口コミ情報」について調査をしたところ、商品やサービスの購入や利用時に「ネット上の口コミ情報」を参考にするは60%で、参考にしないの23%を大幅に上回りました。

特に家電やPC、旅行、化粧品、飲食店、携帯電話等の購入や利用時に参考にすることが多く、「口コミ件数が多い」「満足ランキングが高い」「同じ評価を色々な人が書いている」のが購入の決め手になっています。


購入を迷っている時や、複数の商品で迷っている時の最後の一押しを、口コミ情報が担っているようです。

こちらは「食べログ」のやらせの書き込みが問題になる5ヶ月前の調査になりますが、ご参考になれば幸いです。

○ネット上の口コミ情報に関する調査 2011.7
http://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/15617/index.html

(口コミ情報を参考にする時によく見るサイト)

05[1]

 

2012年3月10日 (土)

日本消費者行動研究学会(JACS) 公開セミナー

日本消費者行動研究学会(JACS)の第2回公開セミナーが、3/5(月)に早稲田大学で開かれました。

120305_1307~001JACSさんは毎年2回、東京と地方で大規模なコンファレンスを開催していて、こちらはもう43回も続いていますが、「公開セミナー」は昨年会長の守口先生(早大教授)の発案で始めて、今回でまだ2回目だと伺いました。

今年の公開セミナーのテーマは「ブランド戦略論を展望する」というもので、3人の大学の先生と、2人の企業のマーケティング実務による講演でした。

今年の企業の公演者は、グーグルのマーケティング本部長の岩村様と、サントリー酒類宣伝部長の和田様です。

大学の先生方の学術的な研究の報告も興味深い内容でしたが、グーグルさんとサントリーさんの具体的なマーケティングの取組を詳しくお聞きできたのは、とても面白くて勉強になりました。

産学の両方から、マーケティングの理論と実戦の話しが聞ける機会は貴重です。

昨年の第1回の公開セミナーも聞かせて頂きましたが、「消費者行動研究コンファレンス」よりもこちらの方がレベルも高く、発表内容もぎゅっと圧縮されていて勉強になると思います。

こんなに素晴らしいセミナーが、学会会員や学生は3,000円、一般の方でも5,000円で聴講できるのですから大変お得ではないでしょうか。

JACSの公開セミナーは間違いなくお勧めですよ!

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■<第二回JACS公開セミナー開催のご案内>
■『ブランド戦略論を展望する ~理論と実務の現在と未来~』
http://www.jacs.gr.jp/announcement/index.htm

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13:00-13:05 会長挨拶: 高橋郁夫(日本消費者行動研究学会会長・慶應義塾大学商学部教授)
13:05-13:10 企画者解題
13:10-13:55 岩村 水樹(グーグル(株)執行役員 マーケティング本部長)
「グーグルのブランド戦略」
14:00-14:45 久保田 進彦(東洋大学経営学部教授)
「ブランド・リレーションシップ研究の現在」 配布資料(公開版)
14:45-15:00 休憩
15:00-15:45 青木 幸弘(学習院大学経営学部教授)
「ブランド・エクイティ研究の展望」 配布資料(公開版) 参考文献
15:55-16:40 和田 龍夫(サントリー酒類(株)宣伝部長)
「サントリーウイスキーのブランド戦略」
16:45-17:15 田中 洋 中央大学ビジネススクール教授
「ブランド戦略の今後」 配布資料(公開版)
17:15-17:45 Q & A

2012年3月24日 (土)

従来型リサーチ会社の業務縮小

当社では先月から技術力向上を促進するため、リサーチャーの経験者採用を進めています。

今回の求人には思った以上のご応募があり、リサーチの技術と経験をお持ちの方に絞って面接をしているところです。

当社ではこれまでにも年に1回程度は中途採用をしていますが、今年は「従来型リサーチ会社」に勤務しているリサーチャーの応募が多くて驚いています。

そして、彼らから話を伺うと「現在の会社がリサーチ業務を縮小するので」とか、「会社がネット広告会社に買収されて、真面目にリサーチをやる環境でなくなった」とか、「会社がリサーチからコンサルに業態を変えるというので」、といった転職理由が聞かれました。

これは推測ですが「従来型リサーチ会社」も、リーマンショック後の大不況で経営環境が厳しいということもあるでしょうが、もう1つは急速にネットリサーチにシフトしたため、これまで収益源だった実査が外注になり採算が厳しくなっているのかもしれません。

しかし、リサーチ市場の品質は、長年の経験を持つ従来型リサーチ会社さんが、コツコツと真面目に対応することによって築いて来たものです。優秀なリサーチャーはそういう会社にこそ沢山おられます。

それを支えるリサーチ会社が業務を縮小したり、撤退したりというのは、日本のリサーチ市場にとって大きな痛手だと思います。

リサーチ業界がパネル力と、システム力と、営業力のある大きなインフラ方のネットリサーチ会社だけになったら、クライアントさんの細かい要望や、高度な要望には応えられず、更にクライアントの満足度や経営判断の寄与度が下がってしまうのではないでしょうか。

リサーチにはインフラも必要ですが、技術と経験を持ったリサーチャーが粘り強く対応することで始めて実現できることも沢山あります。そういう職人的な機能が崩壊してしまうことがないように願っています。

そして、当社はたとえ経営効率が悪くても、真面目にコツコツ頑張る人的サービスでも評価されるリサーチ会社を目指して努力を続けたいと思います。

2012年5月26日 (土)

1人1人のモニターの存在

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一生懸命介護された人ほど、その役割が終わってしまった時
「ああすればよかった、あれもしてあげればよかった…」そういうお話をよく聞きます。
その度に、家族に対する思いは終わる事は無いと痛感します。

逆の立場からの話です。私は24時間要介護で、自分の母と夫、二人の支えで生活しています。
闘病生活は人生の半分を超えて、二人がかりの介護になってからは15年が経過しました。
本心を母に伝えるのは難しい、親子だからこそ。そこで夫に事あるごとに伝えています。
『日常生活の中で、毎日の介護の中で、万が一は仕方のない事。
そのことで決して悔やまないで欲しい。
ここまで穏やかな生活が出来た事に感謝してるから…
ママには貴方から伝えて』

お母様も同じだったのではと、ふと思って。
老後や介護生活は色んな暮らし方、選択肢があります。
そんな中で実の娘であるXXさんと暮らした時間は、
どんなに楽しくて幸せだったか。
強い繋がりと深い愛情があるからこそ、ずっと後悔が付きまとう。
決してきれいに無くなる事はないのかもしれません。
でもいつか、思い出すのは二人で過ごした楽しい時間ばかり…
そんな時が来る事を願っています。
私自身が家族に対してそう願っているのでつい、横から失礼しました。

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こちらはモニター同士での意見交換のために、当社が設けている「フォーラム」での発言です。

亡くなられたお母様の介護について、もう少し何かできたのでは、と後悔をしている方に対するコメントでした。

そして、このコメントを書いた方は難病で、もう20年以上も寝たきりでご家族の介護を受けておられるのだそうです。それなのにいつも、自然で、穏やかで、前向きで、人に対してとっても思いやりのある優しいコメントをされるので、管理人の私も強く心を打たれています。

ネットリサーチはとても便利な調査手法です。

何百人、何千人、何万人という方々のご意見を、2、3日ですうっと集めることができます。

しかし、訪問調査や会場調査、郵送調査等よりも便利な分だけ、モニターのありがたみが実感しにくく、回答者の顔が見え難い調査手法なのかもしれません。

でも、生活者の意見や要望をしっかり汲み取り、それを社会に活かすには、リサーチャーが1人1人のモニターの個性や、生活、人生を感じながら、リサーチに取り組むことが大切なのだと思います。

ネットリサーチの便利な環境の中で、リサーチャーが1票1票の大切さを認識し、1票の回答の後ろには色々な個性や生活のある「人」がいることを実感しながら働くにはどうしたら良いかを、これからも考え続けていくつもりです。

 

〇マイボイスコム http://www.myvoice.co.jp/

 

2012年6月16日 (土)

慶應大学 清水ゼミの発表会

120614_1428~001慶應大学の清水ゼミの発表会に招待されて行って参りました。

清水聰教授とは長いお付き合いで、先生の研究テーマの調査や、「聞き耳・死神分析」のパネル構築や検証等で研究のお手伝いをさせていただいています。

清水先生が仰っている「欧米研究の検証ではなく、日本発のマーケティング手法を創りたい」という考えにはとても共感しますし、先生の様な最先端の研究者と連携することで生まれる価値もあるので、大変ありがたいお付き合いだと感じています。

その先生からゼミ生にできるだけ実践的なデータで演習をさせたいというご相談があり、昨年度からアンケートデータベース(MyEL)のデータを、ゼミの演習に使っていただくことになりました。

 

清水ゼミはとても学生に人気があるそうで、教室には3年生20人、4年生20人の優秀そうな学生さんが集まっていました。

今回の演習は3年生が5グループに分かれて、MyELデータ等を使って具体的な施策まで考えて発表するというものです。今年はMyELの2つの調査テーマの結合データを使った分析に挑戦していました。

コンビニレジ横調査とコンビニ利用調査のデータを使っての「エリア別のレジ横提案」や、牛丼チェーン調査と外食調査のデータでの「吉野家の新業態提案」、コーヒーショップとチルドコーヒーのデータから「スターバックスの販売戦略」などどれもユニークで具体的な提案ばかりで感心しました。

120614_1820~001皆さん優秀な学生さんであることと、好きなデータで自由にやらせてみるという清水先生の方針や明るく気さくなお人柄もあって、とても楽しく充実したゼミでした。

マーケティングを学ぶ学生さんにとっては、自分達で好きなデータが自由に選べて、色々なツールで分析でき、具体的な施策まで考えられる演習は、楽しくて仕方がないのかもしれませんね。

そして、私もMyELのデータが大学生の実践的な勉強の役に立つことと、2テーマの結合データを使えば、こんな風に色々な仮説検証ができるのだなあと改めて実感することもできました。

最後に全員からお礼を言っていただいて、慶応大学の校章が入ったお洒落なビスケットまでいただいて帰ってきました。

清水ゼミの皆さん、とても楽しく有意義な時間をありがとうございました!

 

〇慶応大学 清水聰研究会     http://keioshimizu.web.fc2.com/

〇アカデミック調査の実績      http://www.myvoice.co.jp/academic/index.html

〇アンケートデータベース(MyEL) http://myel.myvoice.jp/

 

 

 

2012年6月23日 (土)

パネルによる回答水準の違い

当社ではあるクライアントのお仕事で、新サービスの浸透度を継続的に追いかける調査をやっています。

四半期に1度のペースで約2,500件の回収を行う調査で、より厳密に浸透度を測るためフレッシュサンプルでの回収計画となっています。

しかし、フレッシュサンプルでの継続調査は、しばらくすると特定階層のサンプルが足りなくなるのが頭の痛いところで、クライアントの事前了解をいただいて今回は外部パネルを使うことになりました。

今回の調査結果でサービス浸透度は約50%でした。前回よりもだいぶ浸透率が高まってきたという結果です。

しかし、その報告をした翌週にお客様から担当者に連絡が入りました。別テーマで従来型調査会社に調査を頼んでいて、そこでもネットリサーチをやることになったので、参考までに同じ浸透度の設問を入れてもらったのだそうです。

するとこちらの浸透度の調査結果は30%で、当社の結果より20%も低くなったと言うのです。

お客様としては、同じ条件の対象者に、同じネットリサーチで、同じ設問で聞いたのに、何故マイボイスコムは50%で、他社は30%の答えが出るのか??、と思われるのは当然のことです。

今回から外部パネルを使ったこともあり、何か問題があったのではないかと緊急会議を開いて、1)当社のパネルで同じ調査をやってみる。2)先方の回答データをいただいて検証する。の2パターンで原因を探ることにしました。

そして、すぐに当社のパネルでも同じ調査を行ったところ、こちらの浸透度も約50%という結果が出て、お客様からも「やはりこの結果で良かったのですね。安心しました。」というお言葉をいただくことができました。

新サービスの浸透度が50%と30%では全く意味が違います。それが同じネットリサーチという調査手法で出てしまうのが恐いところです。

回答結果が極端に低くなる原因としては、

1)設問数が非常に多い調査票で回答者の付加が重すぎた。

2)短時間回収で特定の特性のモニターのみ答えていた。

3)そもそもパネルのクオリティが悪い(真面目に答えてくれていない)。

等が考えられます。

しかし、他社のパネルの実態や回収の状況も分からないため原因が特定できず、後味の悪い思いだけが残りました。

従来型調査会社が使ったのはある大手のネットリサーチ会社です。

それなのに依頼するネットリサーチ会社によって、こんなにも大きな調査結果の開きが出てしまうことが、現在のネットリサーチ業界の問題を表していると思います・・・

 

2012年7月 7日 (土)

パネルの基本属性の乖離

当社のパネルは約36万人で、回収率は24時間で32%、48時間で37%、72時間で40%です。しかし、1年に1度も回答をしていない非アクティブモニターも2~3割おられるため、最大回収数は約10万人となっています。

〇回収率検証調査の結果

http://www.myvoice.co.jp/feature/quality.pdf

10万人の回収力があれば、一般的な調査には十分に対応できます。

しかし、かなり出現率の低い対象者の調査や、回答者属性を絞った調査、そして、フレッシュサンプルでの継続調査の場合は、自社パネルで対応できないケースも出てしまいます。

その場合は、クライアントの了解をいただいて、他社のパネルサプライを使っていて、資本提携先のインテージさんとは詳細なパネル検証をして、回答データに問題がないと双方で確認しています。

そして、今回もっと大きなパネルも使えるようにするため、2社のネットリサーチ会社にパネル検証をお願いしました。全く同じ属性の対象者に、同じタイミングで、同じ設問を聞く調査データの比較です。

その結果、A社のパネルはほとんど当社と同じ回答傾向になりましたが、B社のパネルは「買い物の意識や行動」の回答が、何故か1、2割高めに出てしまいます。

その原因を探って行くと、性別、年齢との基本属性が登録と回答で15%も乖離していることが分りました。

男性の回答が女性であったり、20代の回答が30代だったりする比率が15%もあるのですから、回答傾向が1、2割ずれても仕方がないことでしょう。

今のネットリサーチ市場ではこんなこともおきています。始めてのネットリサーチ会社を使う場合は、調査票に性別と年齢の設問を入れて確認することをお勧めします。

 

(補足)パネルは基本属性のズレが全くないことはありません。間違って別な家族が答えたり、セキュリティのため年齢を1、2歳ずらしている人もいるようです。当社も4%、A社も5%の乖離がありました。

 

2012年7月26日 (木)

ロンドンオリンピックに関するアンケート調査

いよいよ、明日からロンドンオリンピックが始まります。

そのため当社でも7月の自主調査で「ロンドンオリンピック」を取り上げてみました。

オリンピックの直前調査は、前回の北京オリンピック、前々回のアテネオリンピックでも同様の設問で行っていますので、その3回の調査結果を比較しながら見るのも面白いかもしれません。

私が気になったのは各オリンピックの関心度の変化です。

今回のロンドンオリンピックの関心度は53%で、前回の北京の54%と変わりません。しかし、前々回のアテネの時は72%もありましたので、アテネと比べると関心度が19%も低下しています。設問項目も同じです。これは何故なのでしょうね?

アテネが特別だったのか、有望な選手や競技の差なのか、日本社会の停滞した雰囲気が影響しているのか、このあたりも詳しく調べてみると興味深い結果がでるかもしれません。

 興味のある競技は、1位サッカー、2位体操、3位競泳、4位陸上で、日本のメダルを期待する競技は、1位体操、2位競泳、3位柔道、4位サッカーとなっています。そして、日本の金メダルの数は5~6個が25%で1番多く、次いで、3~4個の22%、7~8個の16%と続いています。

JOCのオフィシャルパートナー企業の認知度は、コカ・コーラが45%でダントツに高く、2位アサヒビール22%、3位マクドナルド20%、4位アシックス18%、5位トヨタ自動車13%という順番でした。

どの競技で日本選手が活躍し、金メダルがいくつ取れるか楽しみです。これからの日本選手の活躍を期待したいですね。

そして、オリンピックの熱気と感動が、日本社会にも元気を与えてくれると良いですね。

頑張れ、ニッポン!!

①「ロンドンオリンピック」に関するアンケート調査  2012年7月実施

http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=16817

 ②「北京オリンピック」に関するアンケート調査  2008年7月実施

http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=12002

③「アテネオリンピック」に関するアンケート調査  2004年7月実施

http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=7203

 

1.ロンドンオリンピックの関心度
〔あなたは「ロンドンオリンピック」にどの程度関心がありますか〕
  ロンドンオリンピック
3.興味のあるオリンピック競技
〔(観戦する予定の方)あなたが興味のある競技はどれですか(複数回答可)〕
  ロンドンオリンピック
6.JOC(日本オリンピック委員会)オフィシャルパートナー企業の認知
〔以下の企業名・ブランド名の中で、JOC(日本オリンピック委員会)のオフィシャルスポンサーになっていることをご存知のものをすべてお選びください(複数回答可)〕
 

ロンドンオリンピック

〇マイボイスコム http://www.myvoice.co.jp/

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Takai kazuhisa

伊藤忠系シンクタンクの社内ベンチャーで、1999年にネットリサーチ会社のマイボイスコムを立ち上げて社長をやっています。会社を作ることより続けること、良い会社を目指して経営することの難しさ日々感じながら奮闘している毎日です。夜は神田や神保町あたりの居酒屋に出没し、休日は自然散策やアウトドアを楽しんでいます!