怪しい調査員
海外調査って今の皆さんにはちょとイメージしにくいと思うので、少し面白い事例を紹介します。
ショートさんやT君が入って、海外調査も手探りでやるようになり、ある通信会社からひょんなきっかけで「香港通信事情調査」という仕事を取りました。
その頃(もう20年近く前)にはまだ国内に携帯電話がなく、その当時に世界で1番、移動体通信が進んでいたのが国土の狭い香港だったんです。そこに英国のケーブルアンドワイヤレス(C&W)という会社が進出していて、移動体通信を提供していたのですね。
クライアントのご要望はその実態を調べたいというものでした。
それで、早速T君と2人で香港に行って関連文献を集め、日系企業から20社ほどヒアリングをしました。そして、香港の調査会社を見つけて、訪問調査で現地企業から200件ほどアンケートも取ってもらい、情報収集は進んでいました。
ところが途中でクライアントさんが、日本の旅行者が香港でどの程度電話を使ったかも知りたいということになり、仕方がないので昼間に企業回りをした後で、夕方から香港空港に行って2人で旅行者を見つけて調査票を集めることにしたんです。
でも、これが思ったより大変でした。知らない日本人が香港空港で「すみません、日本人の方ですか?、私達はこういうもので決して怪しくありません。香港の通信事情について調べているのですが、10分ほどアンケートいいですか・・・」と近寄って来るのですから大変怪しいですよね。
本当に煙たそうな顔をされて、「今忙しいので・・」、「間に合ってます・・」みたいな反応で逃げられて、頑張ってアタックしましたが50人位から話を聞くのが精一杯でした。
その晩2人で、何だよなあの態度は・・・と文句を言いながら酒を飲んだと思いますが、考えてみると旅行者からすると大変に胡散臭く、怪しい2人だったと思うし、よく香港空港の警察に叱られなかったと思いますね。
でも、とにかくお仕事を頂いたクライアントのご要望に応えなければという思いと、やれば何とかなる、という気持ちで動いていたから出来たのだと思います。
これは入社4年目の仕事で、本当に誰も何も教えてくれませんでした。T君と2人でこうすればできるかなと相談して、走りながら何とかやっていたという感じです。
皆さんも、是非、新しい分野、新しい手法にもどんどん挑戦して下さい。そして、まずは何でも自分で考えてやってみることが大切なのだと思います。
そして、やろうと思って一生懸命に取組めば、大抵のことはできるものです。
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