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2007年4月19日 (木)

会社の変化とリストラ

そんなこんなでリサーチの仕事を13年やりました。色々な案件をこなすことで知識や経験の引き出しも増え、信頼してもらえるクライアントもできて自信も着いてきました。継続は力なりは本当だと思います。

ただ、シンクタンク部門は大きな赤字になっていました。シンクタンクの仕事は労働集約であまり効率的ではなく、千人以上の大会社の販管費を賄えるほど収益性がなかったという環境要因もありますが、1番の原因は経営のやり方だったと思います。業務内容の分からない本部長や部長が親会社から来て、50人ほどだった社員を120人まで一気に増やしました。それもリサーチやコンサルが未経験の年配者も多く、ピークには本部内に顧問が7人もいました。そして、いつの間にか毎年「ン億円」もの赤字を生むようになっていました。

自分としては一生懸命に働いていましたし、自分の案件は採算も取っていましたので、本部の赤字は別世界のことだと思っていました。私も現場から見ていて「こんなことしてたら赤字になるのは当たり前だよな」くらいに考えていました。ただ、社名も総合研究所ですしグループの位置づけもあるので、赤字でもシンクタンク部門がなくなることはないと思っていました。巨額な赤字なのに現場は全く危機感を持っていませんでした。

しかし、新しい社長が親会社から来ると流れは一変しました。「この赤字は一体何だ!」、「シンクタンクは商売にならないじゃないか!」ということになり、3年間の猶予期間の後にシンクタンク部門は廃止になり、社名もCRCソリューションズに変わりました。やっと築いてきたお客様からの仕事も断わらなくてはなりません。優秀な社員から辞めて行きました。また一緒に働いていた社員が何人もリストラになりました。ただし親会社から来た社員や経営者はリストラの対象になりません。会社って何だろう、子会社って空しい存在だなあ、そんなことを実感する日々でした。

この時はこの社長を何て身勝手な人なのか、沢山の社員の人生を狂わせて良いのか、そんな風に考えていました。ただ、今から考えるとあの時の社長は、民間企業の責任者として経営課題に真剣に取組んでいたのだと思います。「3年で赤字をゼロにする」という当たり前の目標に、危機感を持って取組めなかった組織にこそ問題があったのだと思います。企業にとって赤字は「悪」です。悪を退治できない組織に未来はありません。

会社を作ったからには継続しなくてはいけません。継続し成長し発展しなければ社員を幸せにすることも、取引先や株主等のステークホルダーに対する責任も果たすこともできません。事業や会社の業績に対して主体的な取組みを失った組織がどうなるのか、赤字がどれだけ多くの社員を不幸にするのか身を持って体験できたことは、今の私にとって貴重な財産になりました。

マイボイスコムはまだ歴史も短く、財産も少ない会社です。この船に乗った社員の1部でも会社の業績と自分は関係ないと思い、赤字でもしょうがないと思った瞬間から船は沈み始めます。私はこの会社の船長として、絶対にあの時のシンクタンク部門のようにはないように頑張ろうと心に誓っています。会社が成長し発展できれば、仕事の可能性も広がり待遇も良くすることができます。当社の社員には会社の事業と業績に関心を持って、主体的に仕事に取組んでほしいと思います。

コメント

赤字は絶対悪であることは同感です。同時にリスクティキングと成長へのチャレンジと社員のモチベーションのバランスを取るのは非常に難しいと思います。市場の成長率の上を行かないとジリ貧になり、いずれは時間と共に破綻を待つだけです。収益だけを見ると人がついてこず、事業が破綻します。IT関係の企業は、経営者が若いことも多いのでこのバランスのジレンマに悩んでいる所が多い気がします。船長の指出す方向にプロの漕ぎ手としてひたすら漕ぐので座礁はしても毎回目的地にたどり着けるような舵取りをお願いします。個人的には黄金が・・・

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