ポスドク問題
皆さんはポスドクという言葉を聞いたことがありますか。
ポストドクター(博士研究員)の略称で、大学院の博士課程を修了したあとで、大学や研究機関で任期付きの職に就いている方のことです。
1990年以降で科学技術振興の政策の下で大学院の定員を大幅に増やしたのに、その受け皿である大学や研究機関のポストは増えないため、多くの博士職の方が正規の職業に付けず、短期の契約社員として働いている人が増えているのだそうです。
その人数は1万6千人もいて、平均年齢は約35才、平均月給は30万6,000円(人文・社会科学分野は21万3,000円)で、賞与もなく、1/3の人は社会保険もないのだそうです。
私も30代後半で博士号を持ちながら、2年間の契約社員で働いている大学の後輩から悩みを聞いたことがあります。
優秀な人が人一倍頑張って博士課程を出て、博士号まで取りながら、その能力を活かせる職業に就けない人が1万6千人もいるなんて何か社会の仕組みが間違っているとしか思えません。
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実はこの1年ほどで、うちのリサーチャーの求人に8名もの博士取得者が応募して来ました。
皆さんとても著名な大学の博士課程を出た35~45才のポスドクの方でした。
1人だけは面接をしましたが、他の方は専攻分野も違くて、年齢も高いため書類審査で落としました。
有能で努力家だから、もしかするとうちに来てくれたら頑張ってくれるのかもしれません。
しかし、これまである特定分野の研究に打ち込んで来た方が、その専門知識や経験が活かせず、ただただデータ分析の経験が活かせそうなので、、という理由でリサーチ会社に来ることが、彼らにとって本当に良い事なのか?と考えると自信がなく、申し訳ないという想いを抱きながら「残念ながら・・・」という返答を送っています。
おそらく100社、200社から同じようなお断りの連絡をもらっている、35~45歳の彼らがどんな気持ちでいるのかと想像すると心苦しくも感じます。
無計画な政策によって多くの有能で努力家の人生を狂わせている。
これは同じ日本人として残念なことに思います。
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(ポスドク問題)
http://toyokeizai.net/articles/-/103023
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