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2007年5月 8日 (火)

小さな会社

マイボイスコムになって1番心配したのが、大企業が会ってもくれないのではないかということでした。CRC総研も知名度はありませんでしたが、社員が千人いて伊藤忠商事や第一勧銀のグループ会社です、とか言って何とか商売をしていました。それでも新規開拓は年に1社あるかどうかでしたので、無名で数名の弱小会社が電話をしても、アポも取れないのではないかと勝手に思い込んでいました。

でもそれは間違いでした。取引先や知人の紹介があればかなりの確率で会えましたし、オープンなテレアポでも結構何とかなりました。新しいネットサービスということで関心を持ってくれたこともありますが、皆さんちゃんと話を聞いてくれます。誠意を持って対応すれば世の中何とかなるようです。とにかく何処に仕事があるかも分かりませんので、1日3社は訪問することを目標に外回りを続けました。2年目の終わりの社員は8名で、営業はまだ私1人だけでしたが、売上は何とか1億1千万円まで伸ばすことができました。

この頃は社員の皆も仕事が入るのをとても喜んでくれました。とういうより仕事がなくなると会社もなくなるという不安があったので、仕事が入ると少し安心したのかもしれません。よく「もうすぐ今の仕事が終わるから、早く新しい仕事を取ってきて下さい」と発破をかけられて、そうか何とかしなくてはと営業に出かけました。そして数十万円の案件を取ってくると「今日の獲物はうさぎですね。こんなんじゃすぐ食べちゃいますよ。もっと大きな鹿とかマンモスとかを取ってきて下さい」なんて言われてまた営業に行きました。

漫画の「はじめ人間ギャートルズ」の親父さんか、映画の「男はつらいよ」に出てくる中小印刷会社のタコ社長みたいな立場でした。スタートアップ時のベンチャーってみんなこんな感じなのかもしれません。先行きは不安なのですが、気心の知れた者同士でコミュニケーションも良く、明るく前向きな雰囲気で働くことができました。誰もが当事者意識があり、それぞれが自分で自分の仕事を作って働いていました。誰が何をしていて、何で困っているかも何となく分かり助け合うことができました。このあたりが小さな会社の良さなのかもしれません。

ちなみに余談ですが、銀行では会社を設立して3年以内の社長は「非常に危ない人間」のカテゴリーに入り、十分な担保や収入があっても一切の貸し出しはしないそうです。銀行の基準では新入社員より社会的ステータスが低いのが創業時の社長だそうです。これから起業したい方は、銀行から住宅ローンを十分に借りてから設立することをお勧めします。

コメント

やっぱり会社立ち上げ時は、銀行からこんなカテゴリーに入れられるんですね。孫さんや、柳井さんも
こんな目にあったんでしょうね。

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