リサーチ会社の魂
もう20年も前の会社が出来て3、4年目のことでしたが、ある中堅の広告代理店から「ここからここをソートして2割のデータを削って再集計して下さい。」という依頼がありました。
その依頼を受けた担当者が「高井さん、これってやって良いことですか?」と私に相談がありました。
私も主旨が良く分からなかったから「どういう意味か私が確認して来ますね。」と言って1人で訪問すると、
「広告効果の調査結果が良くないので、これでは営業がクライアントに出せないので、、、」と言われて大変驚きました。
データ改ざんの依頼でした。
データ改ざんなんて絶対に出来ないし、リサーチ会社として絶対にやってはいけないことなので、
「それはデータ改善じゃないですか。そんなこと絶対にできませんよ。」と抗議すると「〇〇〇〇〇社はやってくれるのに、何故マイボイスコムはできないのか??」と言われたので、
「それならそんな仕事は〇〇〇〇〇社に頼んで下さい。」
「うちの社員にはそんなことはさせられないから、ローデータをお渡しするので自分でやって下さい。」
と言って帰ってきました。
その担当者が社内でどんな説明をしたのかは分かりませんが、その後、その代理店からの引合いはなくなって実質的に出入禁止になりました。
そのデータ改善をやっていると聞いた〇〇〇〇〇社が、その後、どんどん代理店の仕事を増やして大きくなるのを見て軸地たる想いもありましたが、正しい判断だったと思います。
その広告代理店の担当者とは消費者行動学会等で何度かすれ違いましたが、ばつが悪そうに目も合わせずに私を避けているのが分かりました。
彼自身も良くないことをやったという傷を負っていたのだと思います。
正しいデータを取って、正しく分析するのはリサーチ会社の魂なんです。
たとえ大きな売上が作れるとしても魂を売った売上なんて不要です。
それで信用とか自尊心を失う損失の方が何百倍も大きいので、絶対にやってはいけません。
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