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2026年5月21日 (木)

意思決定支援の事例1

自分がCRC総合研究所という伊藤忠商事と第一勧業銀行(現 みずほ総研)が主な株主のシンクタンクで研究員(リサーチャー)として13年勤務しました。

この頃のリサーチャーは3年目からは自分で顧客を開拓し、調査案件を受注し、その調査も自分で完結させる個人事業みたいな仕事でした。

最初は手探りで関連する本を読みながら営業に回り、提案書を作り、文献調査、郵送や訪問のアンケート調査、ヒアリング調査、統計分析や需要予測、海外調査、委員会活動、、、と様々なことをやりながらリサーチの提供に務めました。

1件のリサーチは経費も多かったから5~10Mの契約が中心で、2、3名でチームを組んでやる調査を年に20本くらいやっていました。

13年で約300件の調査を遂行しましたが、今でもよく覚えている調査が20本ほどあります。

その1つがある大手住設メーカーの流通チャネル調査です。

この会社は知人からマーケ部の方を紹介してもらい、自分で開拓して小さい仕事から取り組んで信用を積上げた会社でした。

そして、毎年5、6件のご相談をいただくようになり、「高井さんだから良いだろう」と言って社内会議にも参加させていただけるようになりました。

お取引を始めて3年目頃に販促課長のHさんから相談があると言われて訪問すると、「今後の流通チャネルの方針で意見が割れている。それを顧客の実態から判断することになった。時間も短く大変な仕事だけどやってくれないか」と頼まれて、「H課長の頼みなら断ることできませんよ」みたいな感じで引き受けました。

4千万円ほどの予算で、首都圏と大阪圏で工務店や工事店等で400件の訪問面接調査を行い、その結果からどんなチャネルが有効か提案する仕事でした。

自分の下に3人の社員と、その会社の社員も4人が入り、8人でプロジェクトを組み、全員で電話のアポ取りから始めたのですが、これが予想以上に大変でなかなかアポが取れません。

やっとの思いでアポが取れると、自社のスタッフとその会社の社員の2人で訪問する毎日です。

それでも約束通りの期間内に400件の訪問調査を遂行して、最後は自分が3日間会社に泊ってまとめて報告することが出来ました。

これでこの大変な仕事も無事終わったと安心していたら、H課長からこの調査は非常に評判が良いし、実際にやった高井さんが役員会で説明して欲しいと頼まれました。

1時間のプレゼンは吐くほど緊張しましたが、プレゼンが終わって会場を出るとそのプロジェクトの責任者だった専務さんが出て来て「こんな短い期間に良くやってくれました。これで会社の方針を決めることができます。本当にご苦労様でした。」みたいな言葉をいただいて涙が出そうなくらいに嬉しかったのを覚えています。

これもリサーチがお客様の意思決定に寄与した事例です。

その後、H課長はその大会社の社長にまでなり、私が当社を始める時には応援のための酒席を設けてくれて、1年目から複数の案件も発注いただいて、年に1回のペースで食事もさせてもらいました。

こんな個人的な付き合いもリサーチの仕事から出来たんです。

皆さんもお客様の意思決定に役立つ「コンサル型リサーチ」を提供することで、大きくて難しい仕事にも挑戦して下さい。

それが仕事の達成感になり、リサーチの大切さを実感することに繋がると思いますよ。

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