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2007年4月26日 (木)

社長との交渉

井上部長の作ってくれた社内ベンチャー制度は、とてもフェアな内容でした。単独1人で始めるよりも、長く働いたCRCの力を借りた方が事業が成功する可能性も高くなると思い、この制度でやらせていただくことにしました。

「そうか分かった、では社長と副社長にお前から計画を説明しろ」と言われてお2人に事業企画を説明しました。すると頭が切れると評判の北畠副社長が「高井君、この事業は難しいなあ。止めておいた方が良いよ。出来ない理由はこの4つ、と失敗する理由を理路整然と説明します」、麻生社長は「このプランを真剣に何度か読んだんだが、インターネットもリサーチも知らないので、良く分からなかった。まずは社内で詳細にF/Sをやってから検討したらどうか」と言います・・・、話が違います。私がムッとした顔で何か言い出しそうなのを見て、井上部長が割って入りました。「これからはネットの時代ですし、社内の活性化にも繋がるのですが」、「でもわしは本当に分からんのだよ、このプランが商売になるのかどうか・・」

話が違う、全然上層部に話が通っていないじゃないか。あまり怒らない自分も本当に切れそうでした。でもその時に社長の手元にある自分の企画書に赤線がいっぱい書いてあるのが目に入りました。何やら色々な書き込みもしています。「あ、社長は本当に自分の企画を読んでいる。真剣に読んでくれている」それを見たら冷静さを取り戻すことができました。社長室から出ると井上部長が「おっさん達は形の見えないことには賛成しないものなんだよ。お前の力で形にして見せてやれ。悪いおっさんじゃないから大丈夫だ」と言います。おいおい、なんじゃそれは。それから1ヶ月後に井上部長は某商社に戻ってしまい、私はインターネット事業部に新設された事業企画室の配属となり、「おっさん達」に見える形を作るため1人で活動を始めました。

スタート時にこれからの進め方について社長と2人だけで話をする機会がありました。私は「F/Sは急いで3ヶ月以内にやるので、6月末の結果で判断して下さい」と言いました。社長は「いやいや事業の準備には結構時間がかかるもんだ。1年間の時間と500万円の予算を付けるからじっくりやれ」と言います。私は先を急いでいたので「いやネットの世界は早いので3ヶ月でやります。必死にやればできます」、「いや3ヶ月では無理だ最低半年はかかるから1年間でやりなさい」と言います。それでも「いや社長私は3ヶ月で結果を出すので・・」、と三度言うと社長に怒鳴られました。「お前なあ商売をなめてんのとちゃうか。わしは商社で取引先の中小企業の社長が事業に失敗して自殺したり夜逃げしたのを沢山知っているんだ。お前にそんなことをさせないために十分に準備しろと言っているんだ。黙って言うとおりにしろ!」と押し切られました。

それでも自分は納得していませんでした。「分からず屋だなああのおっさんは。よし3ヶ月できっちり形にして見せてやるぞ。いつまでもウダウダしている時間なんてないんだ。」という思いでした。でも実際にそれからシステムを準備して、モニターを募集して、営業ツールを作って、原価計算をして料金表や見積フォームを作り、顧客リストを作ったり、営業訪問したりとやっているうちに、あっという間に3ヶ月は過ぎていました。6月末にはまだ何も見せられるものなんてできていませんでした。

自分なりに必死にやっていたと思うのですが3ヶ月では無理でした。社長の言ったとおりでした。亀の甲より年の功とは良く言ったものだとつくづく思い知りました。黙って半年から1年はやらせてもらおう。やっと素直に社長命令に従う決心がつきました。

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