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2025年11月12日 (水)

数字選択式くじ

いまはナンバーズやロトといった、自分で数字を選べる宝くじが普及しています。

テレビCMでもよく見る身近な商品になっています。

このナンバーズが初めて日本に導入される時に、「数字選択式くじ」の市場性と、商品設計と、需要予測を行うという案件がありました。

予算は5千万円もある企画コンペでしたから、三菱総研や野村総研等を含む7社位のシンクタンクがコンペに参加していましたが、大きな案件なのでこれは必ず受注する。という気持ちで3~4日間は朝から深夜までかけて気合を入れた提案書を書き上げました。

そして、企画コンペのプレゼンを行い、受注することができました。

訪問面接でかなり大規模なアンケートを回収し、その結果を用いてどの様な商品にすべきかや、どんな消費者がターゲットで、どんなどんなプロモーションをすれば良いかまでロジカルに考えて、数年後にどれだけの売上が期待できるかの需要予測も行いました。

現地調査を行う前には、本当にこの調査票で正しい回答が得られるのかを試すために、私がリーダーで4、5人の若手社員を連れてある郊外の街で街頭調査を自分達でやって、調査票の修正を行うこともやりました。

大規模な訪問調査は外部の調査員を使って全国の7、8地点で行い、幾つかの現地調査にはクライアントも連れて現場の確認もしました。

そして、その時に私が考えて提案した、何桁で選ぶ商品が良いとか、どんな人をターゲットにしたら良いかが今のナンバーズに反映されているんです。

需要予測は3年後に1,000~1,050億円の売上と予測したのが、実際には1,040億円になり、それらの結果も評価されてロトが導入される時にも、随意契約で大型案件を受注しました。

この他にも首都圏と大阪圏で400件の訪問調査や、衛星通信を使った新サービスの受容性調査、高級健診施設調査、北海道の企業誘致調査、建材産業のビジョン作成、建材流通効率化調査、電源開発地域の景観対策調査、米国レジャーランド現地調査、香港移動体通信の実態調査等、考えながら走り回る調査も沢山やりました。

こんな経験もリサーチの楽しさだったし、やり方によっては自分の力で色々なことが出来ることと、お客様に喜んでもらえるのが遣り甲斐でした。

自分はこんな難しい調査をやった、苦労しながらもやりきってお客様に喜んでもらえた案件は沢山あるし、それが自分の仕事の誇りにもなっています。

リサーチ業界全体として、インターネット調査の案件が中心になってリサーチの効率性は大幅に高まりましたが、ビジネスののリアリティを実感できる業務は減少してきた様に思います。

アドホック調査市場の過半数がインターネット調査なので、今後もそれが中心なのは変わりませんが、外向きに動くオフライン調査で、難しくて大変だったけどやりきった、と思えるような仕事にも前向きに挑戦してみて下さい。

そして、それらがAIが普及してもAIには出来ない価値を作ります。

それは人間にしかできない考える力であり、考察して提案できる力であり、お客様の意思決定に寄与できる力です。

リサーチは消費生活を豊かにし、社会をより良くするのに不可欠な仕事です。

そして、インターネット調査と異なる世界も沢山あるので、皆さんにリサーチ業務の深さや広がりを伝えたいから、自分の経験した仕事を少しづつ紹介してみます。

今とは環境も手法も変化してますが何かの参考になればと思います。

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