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2024年10月

2024年10月31日 (木)

リサーチ事業撤退の歴史

月曜の説明会でも話したように、リサーチ市場はもう低成長から微減の状態になり、これから生成AIの普及で更に厳しい環境になると予想しています。

もうアドホック調査のサーベイだけで事業を成り立たせるのが難しくなるかもしれません。

そして、インターネット調査が生まれてから3~5年で起きた大きな地殻変動が、今度は生成AIによって再現されるようにも感じています。

それはAIに対応出来ないリサーチ会社や、小規模なリサーチ事業者は、リサーチ市場から撤退を余儀なくされるということです。

皆さんは電通リサーチ、東京サーベイリサーチ(博報堂G)、リサーチアンドデベロップメント(R&D)、スミスというリサーチ会社をご存じないと思います。

いずれも100~200人の従業員がいた社歴も長く、技術力もあったリサーチ会社で、15年前まではリサーチ業界で立派なポジションを占めていました。

しかし、現在はこの4社とも実質的になくなりました。

電通リサーチと東京サーベイリサーチはマクロミルの傘下になり、そこで働いていた社員はこれまでと全く違う価値観や業務内容に順応できず、殆どの社員が退社したと聞いています。

R&Dはクロスマーケティングの子会社になった後で吸収されて無くなりました。

そして、西武セゾングループだったスミスもNTTデータに買収された後で解散しています。

この他にも多くの中堅、中小のリサーチ会社が事業撤退しました。

それなりの事業規模があり、大きな企業グループに属していた会社でも、市場環境の変化に対応できずに赤字が続くと事業から撤退することになる、それが企業の厳しい現実です。

先日の説明会でも当社には約7億円の現預金があって財務は全く問題ないと伝えましたが、上期の2桁(▲15%)の売上減は注意が必要な事象です。

企業はどんな状況でも適正な成長と利益を作るための工夫と対応は必要です。

それは従業員の皆さんを始めとした当社のステークホルダーにとって必要なことだからです。

下期はRG体制に不安も生じてしまいましたが、現在の生産体制で出来る範囲でベストを尽くして参りましょう!

市場環境の変化に対応したビジネス構造の変革は、会社が責任を持って進めます。

2024年10月30日 (水)

派遣社員の入社

下期対応でRGの体制補強を急いで進めています。

昨日は派遣社員の方の面接をして入社が決まりました。

20年以上のリサーチキャリアのある方で、定量調査と定性調査の両方の経験があり、ご自身でグルインのモデレーターも数多く経験されています。

調査票や調査レポートの作成も十分にできるキャリアがあります。

この方に調査票や調査レポートの1部業務をお願いすることで、RGの皆さんの負担軽減になればと思います。

11月18日(月)からの出社で3月末まで勤務いただきます。

また、明日と明後日でリサーチャー希望で有望な3名の方と面接を行います。

こちらも積極的に進めて、派遣社員の採用も含めて引き続き生産体制の強化に努めます。

こちら取り急ぎ状況を共有します。

MyEL×生成AIの位置づけ

「MyEL×生成AI」は当社が1998年7月から1ヵ月も休まずに、315ヶ月間で聴取した約3,600件の1万人調査データ(インサイトデータ)があるから出来るサービスです。

それなので、当社以外のどんな会社でも作ることは出来ません。

特に過去にさかのぼった調査データは、今からでは絶対に作れないから、当社だけの経営資源であり、当社だけの独自サービスになります。

MyELには飲料、食品、日用品、流通、金融、情報、通信、ライフスタイル、季節の催事等の多ジャンルの調査テーマがあり、28項目の個人属性があるのと、各テーマがモニターIDで紐づけることが出来るという特徴があります。

イメージ的には1人の方が30テーマに答えていたら、その1人のモニターの28項目の属性と、約300問の設問の回答データが繋がるニューロの様なデータ形式になります。

それなので複数の調査テーマ(1~3テーマ)を、クロスセクションで繋げることができます。

また、継続テーマであれば、15年前、10年前、5年前、今年等で時系列のデータがあるから、それらを使って将来の市場構造を推測したり、需要予測をすることも出来るかもしれません。

「MyEL×生成AI」のアウトプットを見て、MyELユーザーから話も聞いて、色々とイメージが広がってきました。

しかし、「MyEL×生成AI」のリコメンドだけで企業はマーケティングの意思決定は出来ません。

ここで出たアイディアや仮説を元に、しっかり設計したリサーチを行う流れになるはずです。

「MyEL×生成AI」→「コンサル型リサーチ」を目標にこれからの新しい事業を創って行きましょう。

これは当社独自の事業展開であり、リサーチ市場が低迷するなかでも有効な手段になると思います。

市場環境は益々厳しくなりますが、良い事業展開も見えて来たから頑張って参りましょう!

2024年10月29日 (火)

MyEL×生成AIの開発

昨日の上期決算説明会でもお伝えしましたが、現在当社では「MyEL×生成AI」を次の戦略商品として開発を進めています。

7社のユーザーヒアリングでは良い評価もいただけていて、事業の可能性と広がりも感じており、こちらの事業化に注力します。

「MyEL×生成AI」から「コンサル型リサーチ」に展開するのが当社の重要な戦略です。

このAIシステムを開発してくれているのは、まだ2年前に創業した正社員が7人のスタートアップ企業です。

IICがこの会社との接点があって、IIC経由で開発を委託しています。

AIサービスは色々な企業が参入しており、スピード感を持ってサービスインすることが必要で、彼らは土日も休まずに開発に取り組んでくれているそうです。

そのお陰でたった1カ月半でPOCシステムが完成し、ユーザーヒアリングも行い、そこで得た意見や要望も取り入れて第2フェーズのシステム開発に入りました。

非常に優秀なAI技術者の強力も得ることが出来たので、日本で最大のインサイト情報を活用した「MyEL×生成AI」は素晴らしいサービスになると期待を膨らませています。

この開発に取組んでいる創業者の代表取締役社長と取締役の2名が、先日、次の開発の方向性を決めるためにIICの鈴木さんと一緒に来社して、私と石田さん、日置さんの6名で2時間半の打合せをしました。

2人とも非常に優秀で、AIの技術にもシステム開発にも詳しいことが良く分かり、この人達なら安心して任せられると思いました。

それでこの社長の略歴を調べたら東大大学院で物理工学を専攻して、ドバイで起業した人でした。

東大卒の優秀な人は中央官庁のキャリア官僚や大企業に入るのが昔の流れでしたが、今は1番優秀な人達は新しい技術で起業するという記事を読んだことありましたが、まさにこの方はそんな生き方を選んだのだと思います。

彼らの優秀な才能と技術も使わせてもらい、お客様に役立ち喜ばれるAIサービスを実現して、当社の次の成長と発展の基盤を作ります。

MyEL×生成AIの展開に期待して下さい。

2024年10月28日 (月)

採用環境

この2年程は採用環境がこれまでにないほど厳しくなっています。

これまではリクナビNEXTやdodaといった求人サイトへの掲載で、1回に200人位の応募があり、その中から4~5人を書類審査で選定して採用面接をしてました。

それが今は応募者数自体が40~50人まで激減しています。

広告代理店から求人サイトから、ダイレクト系のサービスに転職者が動いているとの情報を聞いて、1年前からdodaダイレクト、リクルートダイレクト、エン・ジャパンダイレクトと契約してこちらから登録情報で選んだ方に案内メールを送っています。

しかし、それでも思う様な採用が出来ないため、採用時に成果報酬も払うビズリーチとも契約して、こちらも活用した採用も始めました。

ビズリーチは凄くテレビCMも目にしますが、これは転職希望者からも登録料を取り、求人企業からは掲載料に加えて、採用時に成果報酬も払う形態でした。

採用コストは大幅に増えますが、多くの企業はこの様な高コストのサービスも利用しないと人手不足に対応出来ないのが実態のようです。

当社も一刻も早くRGの人員を補強しなくてはいけないし、SGも新しいサービスを提案するための営業体制の強化が必要です。

とはいえ、当社のサービスは論理的に考える能力が必要ですし、人柄的にも誠実な良い人材で構成させたいので採用に妥協はできません。

でもここに来て流れが変わったか急にとても魅力的な応募者が増えてきて、先週だけで5名の方が書類審査を通り面接に来てもらいます。

その中の2名はリサーチの業務経験もある方です。

また派遣会社からもリサーチ業務で長年の経験がある方の紹介がありました。

まずはこの5名の方の採用選考と派遣の方の面談を急いで進めて、出来るだけ早くRGの体制補強が進むように尽力します。

RGの皆さんが無理のない働き方で下期業務が遂行できるように、採用活動に全力で取り組みます。

2024年10月25日 (金)

市場変化のチャンス

Photo

リサーチ会社の事業環境はこの2、3年でかなり厳しくなっています。

アドホックの市場規模は低成長か横這いで、そこに生成AIという全く新しい革新的な技術も現れて、それが簡易的なリサーチ市場を削り取るかもしれません。

こちらのグラフはインテージさんが公開している営業利益の推移です。

同社は6月決算だから当社基準だと2021年度をピークに利益は減少しています。

インテージはリサーチ業界のリーディングであり、組織力も技術力もある、日本では数少ないまともなリサーチ会社だと思っています。

そのインテージ社でも収益が下がっていて、そこに追い打ちをかけるように生成AIの大波が来ようとしている訳ですから、今まで通りのビジネスモデルでは今後の3年、5年を乗り越えることが出来ない会社も出て来ると思います。

体力のないリサーチ会社や、小規模なリサーチ事業をやっている企業は、リサーチ市場から撤退を余儀なくされるでしょう。

インターネット調査が生まれてから数年で急に起きたことが、今度は生成AIの出現によって再現されるような予感がしています。

優秀な人材と、システム投資ができる資金力、そして、システム対応できるITネットワーク、

この3つの要素がこれからリサーチ事業が成立する条件になると思います。

幸いにして当社には現在7億円の資金があるし、IICや伊藤忠グループとの連携で生成AI等のIT技術を活用したサービスを創ることも出来ます。

それなので、今回のリサーチ市場の変化をチャンスと捉えて、「MyEL×生成AI」の開発を起点としたAI活用の事業創出に取り組みます。

変化はチャンスであり、当社は良い発射台にいるから、積極的に事業構造を変革しながら成長、発展を必ず実現させます!

2024年10月24日 (木)

在宅勤務制度の導入

9月に実施してもらった「エンゲージメント調査」で、従業員の皆さんから希望が多かった以下の2制度について実施することにしました。

 1)半休の上限設定の廃止

 2)在宅勤務制度の導入

半休の上限制度の廃止は10月から実施しており、在宅勤務についても1年以上勤務している正社員と週5日勤務の契約社員を対象に11月から導入します。

制度の詳細については業務管理室から通達を出しますので、そちらで確認して下さい。

下期は上期の2.5倍ものリサーチ業務を遂行するため、RGの方の残業増が大きな課題です。

その問題は「エンゲージメント調査」でも明らかでした。

下期の減員の問題もあり、少しでもRGスタッフの負荷を減らすため、当初は来期からの導入で準備を進めていましたが、急遽11月から始めることにしました。

これによって通勤時間が1時間の方は月に8時間、1時間半の方は12時間の拘束時間の削減が図れますから、少しでも下期の負担軽減になればと思います。

RGの体制補強も急いで進めますが、まずはこちらの制度変更から対応します。

必要な機材やリモートワークの勤務時間を把握する在宅システムの導入も並行して進めます。

業務管理室から運用ルールを通達するので、その内容で準備を進めて下さい。

以上、よろしくお願いします。

2024年10月23日 (水)

商社の仕事

私はCRC総研の時から伊藤忠商事さんの色々な方と仕事をして来ました。

彼らは総じて優秀で一流のビジネスパーソンです。

そんな彼らとビジネスをすることで、皆さんも勉強になることが多いと思うし、成長できる機会になると思っています。

ただし、彼らはビジネスには厳しく接する人も多いから苦労もあるけど、実ビジネスに直接繋がる案件も多いから興味を持って取り組めると思います。

私が最初に彼らの仕事で鍛えられたのは、入社2年目のまだ20代で「米国レジャーランド調査」の仕事で最初の海外出張に行った時でした。

50歳くらいの部長代理の方と2人で10日ほど米国のレジャーランドや関連企業を廻り、新たな事業アイディアを見つける仕事でした。

最初はカルフォルニアに入り、ディズニーランド、ユニバーサルスタジオ、ナッツベリーハウス等を廻り、次はヒューストンのNASAの施設で、その次はフロリダのディズニーワールドに行って、ニューヨークに入りました。

楽しそうな仕事に見えるかもしれませんが、50台のオジサンと2人で毎日レジャーランドに行くのは決して楽しいことではありませんでした。

そして、ニューヨークに着いたら「高井君、日本のラーメンがあるから食べに行こう」と誘われて夜中にラーメン屋で食事をすると、「自分は急用が出来たので自分は明日日本に帰ることになった。悪いけどここから先は君1人で行ってくれる。あとこれから知人と飲みに行くのでここで別れるからあとは頼むね。」と言っていなくなりました。

何も夜中のニューヨークで捨てることないだろう、、と思いつつ1人でタクシーを拾ってホテルに帰り、その後の1週間は1人で米国とカナダを回って、帰国後に急いでレポートをまとめて報告会に臨みました。

かなり乱暴な扱いでしたが、恐らく伊藤忠商事の若い商社マンはこんな試練の連続で鍛えられているのだと思います。

今回の協業ではこの様なことはありませんが、彼らと一緒に仕事をすることで学ぶことや、成長できることは必ずあります。

今回の食料Coとの協業も積極的に進めて、安定的なリサーチ業務の確保と、組織としてのビジネス力の強化に繋がれば良いと期待しています。

2024年10月22日 (火)

食料Coとのコラボ

対策5:食料カンパニー様との連携

食料カンパニーさんもデータ活用のビジネスを広げる方針です。その1つの形が食のDXと言われる「FOODATA」を展開しています。このサービスの一環としてリサーチ事業を検討しており、当社との協業を進めるべく定期的に打合せを進めています。伊藤忠関連の売上が停滞してますが、この協業の取り組みで巻き返しを図ります。

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こちらはFOODATAのご担当者と1年前から話し合っていました。

伊藤忠さん全体が「マーケットインで事業を作る」という基本戦略があり、DX事業の強化を進めているという背景があり、食料Coでもデータビジネスを強化する方針があるようです。

そして、7月にIICと当社で彼らのリサーチ事業構想を支援することが決まり、毎週の定例ミーティングをしながら具現化を目指しています。

食料Coは1万社近い食品や飲料メーカーとのお取引きがあると聞いています。

そこに彼らからリサーチサービスの営業提案を進めていただきます。

実ビジネスのお取引先だし、伊藤忠商事さんの信頼もあるので、当社が新規開拓の営業をするよりもずっと効果的な営業ができると思います。

しかし、彼らはリサーチの専門ではありません。

具体的なリサーチ課題が見つかれば、当社の営業が一緒に動いて企画提案します。

そして、リサーチの実務も調査設計から当社が担当して、調査設計や考察提案は伊藤忠の社員と、当社の社員のコワークを想定してます。

彼らは非常に優秀なビジネスパーソンです。

彼らと一緒に仕事をすることで、皆さんもビジネスの進め方やお客様対応、ビジネス施策の考察提案で凄く勉強になると思います。

私もCRC総研時代や当社の立ち上げの時期に、伊藤忠商事の優秀な社員と仕事をすることで凄く鍛えられました。

彼らは私達のリサーチの専門性やノウハウに期待して当社との協業を決めてくれました。

その期待に応えるサービスを提供しながら、両社にとってプラスになる、良い協業ビジネスを作って行きましょう。

2024年10月21日 (月)

RG体制の補強

伊藤忠商事の食料Coさんや、ファミリーマートさんとのリサーチ協業の話は進んでいます。

また、固定収益ビジネスでは「MyEL×生成AI」の開発も順調に進んでいます。

この2つの流れをうまく掴んで成長と発展に繋げたいと考えています。

アドホック調査市場は1、2%の成長に留まっていますから、リサーチ会社として普通に事業をしていても大きな成長は望めません。

これから生成AIの利用が進むと、サーベイだけやっているリサーチ会社は経営が厳しくなり、撤退する会社も増えるかもしれません。

やはり当社としては、1)「MyEL×生成AI」と「テキストマイニング(TextVoice)」でRGの作業負担がない安定した固定収益を生み出すこと、2)リサーチ事業では学術調査で強いポジションを作ること、3)伊藤忠グループのネットワークを活用したリサーチを展開すること、

この3つの対策をしっかり進めることだと思います。

それによって従業員の皆さんを始めとした、当社のステークホルダーが満足できる会社にしたいと強く念じています。

「MyEL×生成AI」は石田さんに対応してもらっていますが、リサーチ事業はRG体制の減員で不安定な状態になりました。

残念ながらこの下期は生産能力が大きく落ち込むので、期初計画のリサーチ売上を遂行することは難しくなったと考えています。

RGの皆さんには繁忙期を前に、ご心配とご負担をかけることになり大変申し訳ありません。

下期はRGの体制で対応できる範囲で、業務を遂行する方針で関係者の調整を進めます。

そして、この不安定な状態を改善するため、一刻も早く体制の補強を、できればリサーチ経験者に複数入社していただけるように、私と小野さんとで重点課題として取り組みます。

何とか少しでも早くRG体制を強化するために、会社として最善を尽くします。

2024年10月18日 (金)

不正なNo1調査

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ある駅の看板にこんなNo1広告が大きく掲載されていました。

同じ広告を何度も地下鉄の車内でも見たことがあります。

その度にまだこんなNo1調査をやっているリサーチ会社があり、そんな間違った情報を発信している広告代理店や企業があるのかと嫌な気持ちになります。

納骨堂を利用していて、各納骨堂の満足度の認識を持つ生活者はどの位いるのでしょうか?

その出現率を考えると%で比較できる定量調査が出来ないのは明らかであり、どう考えても正しい調査が出来ないと思います。

こんな不正な調査を行い、「日本マーケティングリサーチ機構(JMRO)」というさも公的機関のような社名を付けて事業を行っているのはどうなのでしょう。

この様な情報サービスで売上や収益を上げるビジネスは社会の役に立たないだけでなく、生活者の購買行動に間違った影響を与える社会悪なのではないでしょうか。

日本マーケティングリサーチ協会(JMRA)からも抗議文が出されて、少し前には消費者庁からも不正なNo1調査に警告が出されました。

私たちは何のためにリサーチ会社があるのか、当社の社会的な役割(ミッション)がどこにあるかを良く自覚しながら、正しいビジネスを進めて行きます。

お客様の意思決定に寄与できる、クオリティの高いリサーチの提供で適切な成長と利益を生み出す事業こそ正しいリサーチ会社の姿です。

当社は1998年の創業以来、クオリティ重視の方針で事業を進めています。

当社の社員はこのあたりの自覚はしっかりしてますが、市場環境が変わっても、社会的存在として正しいリサーチを提供することは忘れないようにしましょう。

2024年10月17日 (木)

固定収益サービスの必要性

以前のリサーチ会社やシンクタンクには、専門性とノウハウを持った人しかいませんでした。

野村総研や三菱総研等がトップ2でしたが、そこもシンクタンク部署には優秀な人しか経営資源はなくて、各社とも企画コンペで如何に勝って案件を作るかに凌ぎを削っていました。

人しかいないから、自分達の行動力や企画力やノウハウでできることは何でもやりました。

そして、今よりももっと下期偏重の市場でしたから、下期は大変に忙しく、年度末は毎日数人が徹夜でレポートを書いているような職場でした。

シンクタンクの仕事は面白いけど、俗人的で非効率な労働集約的な仕事でしたから、経営的には難しいビジネスだったのだと思います。

そのためシンクタンクの各社は、安定的な収益が作れるシステム分野に軸足を移行して来ました。

私の7人の同僚のうち2人はその後に米国の大学院に留学してMBAを取り、1人はODAを行う国の機関で働いてから京都大学の客員教授になり、もう1人は外国の方と結婚しそのまま海外でコンサルとして働く道を選び、もう1人もマーケコンサルとして独立しました。

自分も起業をしたから、プロ意識と挑戦心の強いスタッフが集まっていたようです。

若いスタッフが週末に手弁当で集まって、1日中熱く議論したのはとても良い経験でした。

皆さんは同僚から「週末に湘南のホテルに集まり終日議論しよう」と誘われたら参加しますか?

その当時の同僚はとても優秀でしたし、向学心と仕事の熱意もありましたが、それでもうまく事業は発展できずにリストラになったのですから、人の能力と熱意だけで事業を成立させるのは難しいことなのだと思います。

野村総研や三菱総研も、もうリサーチが中心事業でないことからもその様に感じます。

インテージ社が成長できたのは、パネル事業と言う安定的なシステム事業を成功させたからです。

リサーチは人が価値を作る仕事ですが、それだけだと安定しないから、やはり新しいIT技術を活用した、差別化できる固定収益ビジネスを作ることが必要なんだと思います。

受注後に人の大量の労働を投入しないでも安定した収益を作り、その上で自分達の技術力や専門性でお客様の意思決定に寄与できるリサーチが提供できる会社にする。

4Qで過剰な残業をしないでも、ちゃんと適正な利益の出せる会社にする。

この基本方針で当社を発展させたいと考えています。

「TextVoice」と「MyEL×生成AI」の開発がそのための具体的な取り組みです。

2024年10月16日 (水)

シンクタンクの仕事

自分がCRC総合研究所で研究員(リサーチャー)をしていた時の組織は、経済産業室みたいな名称で、そこで企業や団体や官公庁からの受託調査をやっていました。

3割くらいは親会社の伊藤忠商事と旧第一勧銀の案件でしたが、他は自分でお客様と案件を開拓して売上を立てる仕事でした。

当社にはアンケートシステムや調査パネル、「アンケートデータベース(MyEL)」、「テキストマイニング(TextVoice)」があり、企業のホームページでお問合せが来る環境もありますが、その頃は人しか経営資源はなく、会社のパンフレットと、自分で作成した提案書しかありませんでした。

それで毎年「1人でウン千万円の受注を作り売上を立てる、」という仕事でしたから、かなり属人的で非効率な事業だったように思います。

それでもリサーチをやりたい、自分の能力と個人の力でビジネスがしたい、と考えている優秀なメンバーが集まっていたユニークなチームでした。

自分の所属チームは40代の室長と、20代後半から30代前半の研究員(リサーチャー)が7人でした。

しかし、思う様に案件が受注できない状況が続いたので、7人のメンバーがこのチームの仕事をどうしたら良いのか、しっかり議論して戦略を立てようという話になり、週末に自費で湘南のホテルに集まって朝から晩まで1日中議論をしたことがありました。

組織は小さいし、人しかいない組織ですから、差別化だ、戦略だ、独自性だ、と言っても結局は良い絵が描けず、「各自がしっかりプロ意識を持って専門知識を学び、動いて、お客様により良い専門サービスを提供するしかない!」みたいな抽象的な結論しか出ませんでした。

それでも自分達で自分達の仕事を良くしよう、リサーチのプロとして成長したい、という熱意だけはありました。

それでも思う様な事業収益は出せずに、60人ほどのシンクタンク部署は数年後にリストラになり閉鎖されることになりました。

人の能力や熱意だけではサービスの差別化が難しかったということですね。

やはり企業が事業を継続して成長させるには、明確な差別化サービスを作り、安定した収益基盤を作ることが必要なんだとこの時の経験から実感しています。

2024年10月15日 (火)

MyELサイトの改修

対策1:MyELサイトの改修

MyELサイトは作成して13年も経っており使い勝手で課題も出てきました。そのため石田さん、永森さん、川島さんでプロジェクトを作り全面リニューアルを進めています。こちらは12月に完成予定ですが、これで既存サービスでも売上が増えることを期待してます。

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現在の「アンケートデータベース(MyEL)」のサイトを構築したのは2009年でしたから、もう14年も経っていました。

ベースとなっている「EC-CUBE」のバージョンが古く、セキュリティ面で問題があることが分かり全面リニューアルすることにしたのですが、委託した大阪の開発会社と、石田さん、永森さん、川島さんとで作業を始めると、沢山の不備や使い難さも見えて来ました。

サイトって1回作って長年使って見てくると、慣れてしまって不備に気付きませんが、始めてくるお客様や会員の皆様にはご不便をおかけしていたようです。

今回は先方のサイトの専門家から色々とアドバイスをいただきながら概念設計したから、新サイトは使い勝手も良く、デザインも良く、かなり良いサイトになると思います。

そして、このシステム投資によって、MyELの有料会員やデータ販売も増えることを期待してます。

ただ先日は12月リリースと伝えましたが、開発は12月に終わるけどその後のテスト作業等があるため、アップされるのは2月か3月になるそうです。

MyELは自社のPRや、新規顧客の開拓といった自社のマーケティングに大きく寄与しているオウンドメディアです。

まだ収益は赤字事業ですが、今回のサイト改修と、「MyEL×生成AI」の開発で、MyELも当社の大きな差別化要因で、大きな固定収益を生む事業に発展できればと思います。

26年間、1月も休まずに集めた約3,600件×1万人のインサイトデータの蓄積であるMyELを生み出しました。

こちら永森さんを始めとした皆さんの地道な努力のお陰です。

こちらを当社の戦略商品になるよう、積極的に取り組んで行きます!

2024年10月11日 (金)

コミックサイトの広告掲載

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若年層のパネル環境を少しでも改善したい。

そう考えながら対応策を色々と考えていますが、なかなかこれだという解決策は見つかりません。

そんな中で「生活関連×ポイント」、で関連しそうなクラシエリワードからの提案があって9月から広告掲載を開始しました。

それに加えて、「めちゃコミック」と「少年ジャンプ」のサイトにも広告掲載が可能との提案があり、こちらにも広告を掲載しました。

両方とも登録実績に合わせて成果報酬を払うアフリエイト広告です。

アフリエイト広告は自動承認と手動承認があり、一時期は作業効率を考えて自動承認にしたところ、ポイント目当てで登録して1度も回答しない登録者が多く、そればかりでなく1人で100件、200件と不正に重複登録する人もいることが分かりました。

そのため重複登録を発見するシステムを新たに開発するとともに、全てを手動承認に切り替えて対応しています。

「クラシエリワード」、「めちゃコミック」、「少年ジャンプ」の広告掲載で9月は名目のアクティブ数が1,200人増えました。

このうち実質的な回答者がどれだけ増えたのか、どれだけ若年層のパネルが増えたのかまだ分かりませんが、パネルのクオリティを確認しながら、改善につながる対策は色々と実施してみます。

皆さんはモニターの皆さんの理解と協力があって良い品質のデータが作れることを忘れずに、「モニターを大切にする」という当社の基本理念を守って業務にあたって下さい。

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(経営理念)

「生活者と企業のコミュニケーションメディア」として、クオリティの高い生活者情報と専門性の高いサービスで企業のマーケティングを支援し、豊かな消費生活に貢献する。

2024年10月10日 (木)

事業果実の適正配分

当社は過去25年間で良い利益を出していた時もかなりありました。

しかし、その税引後利益は全て内部留保をしたので、TextVoiceの開発に1億円もの多額の資金を出すことが出来ました。

1億円の資金は1,000万円の資本金の会社が10社作れる金額です。

当社は資本金3,000万円で起業したので、その3倍以上の資金を投入してでの開発でした。

TextVoiceの開発に着手した時は、分析のアルゴリズムをシステム化すれば良いから、2人が専任で対応すれば1年で、3千万円の投資で完成する計画でしたが、結果的には時間もお金も3倍以上かかりました。

1億円は大きな金額ですが、開発投資するとあっという間に無くなる資金でした。

松下幸之助さんの「ダム式経営」はダムに水を貯めておくような、余裕のある経営が必要という教えですが、余裕ある資金がないと新しい事業投資は出来ません。

当社は伊藤忠商事からの増資とこの5年間の黒字決算で、7億円がダムに貯まりましたから、この資金を新しい事業やシステムに投資して良い事業循環を作ります。

そして、安定した厚みのある収益源さえ作れれば、従業員の皆さんの働きやすい環境と、処遇の大幅な改善も出来るから、これは必ず実現させます。

一方、当社は株式会社ですから、ステークホルダーである株主に配当をする義務があります。

2019年に伊藤忠から多額の出資を受けてからも利益はすべて内部留保しましたが、そろそろ出資金に見合った配当もしなければなりません。

でも計画通りの利益を出して、出資額に見合った配当もすれば、残る利益を事業投資に回したり、皆さんの処遇改善に使うことは出来ます。

会社を成長・発展させて利益を増やす目指は、当社のステークホルダー(従業員、お客様、お取引先、株主の関係者)をハッピーにするためです。

社会に役立つ良いサービスを提供し、事業果実の「利益」を定性に配分することで、ステークホルダーがハッピーになるのが企業の目標だと認識しています。

上期は予想外に厳しい数字になりましたが、これからがリサーチ市場の本番です。

上期の不足分は3Qでしっかり取り戻して、年度決算までには計画を達成し、利益という事業の果実を関係者で適正に配分できるようにしましょう。

経営状況は適宜共有するので、皆さんの協力をお願いします。

2024年10月 9日 (水)

企業のゴーイングコンサーン

会社が成長・発展してより強い組織になれば、より良い仕事が出来る様になります。

事業規模が大きくなると、リサーチ市場の中でのプレゼンスが高まり、「技術力が必要なコンサル型リサーチならマイボイスコムが良い、、」という評価が広がればより遣り甲斐のある、より利益も取れる案件が増えるでしょう。

企画力と技術力の高い組織を作り、よりご満足頂ける専門サービスをお客様に提供して、更により良い仕事を呼び込む循環を作ることが目標です。

そして、「MyEL×生成AI」も成功させて、会社の安定した利益を増やすことで、生産体制の強化と、社員の皆さんの大幅な処遇改善を推進させます。

当社は2016年度からの3年間はTextVoiceの開発投資で毎年3千万円、3年間で約1億円の持ち出しがありました。

そして、優秀な2人の社員をこの開発専任にしたことも影響して、リサーチの売上も減少して赤字に転落してしまいました。

それでも年間2ヵ月分の賞与は支給しましたが、それは過去の利益余剰金を取り崩しての支払でしたから、現預金がどんどん減少する厳しい経営でした。

やはり企業は適切な利益を作り、その期の事業の果実である利益の適正な配分で、昇給や賞与を引上げる循環を作ることが必要だと痛感した3年でした。

経営はその様な事業の好循環をどうやって実現するかを考えて、実行する仕事なんだと考えています。

企業経営で1番大切なのは「ゴーイングコンサーン」だと言われています。

それは業績が順調な時には気づきませんでしたが、2016年度からの3年間でその大変さを痛感しました。

今は伊藤忠商事からの出資と、5年間の黒字の全額内部留保で、当社の現預金は約7億円まで増えています。

会社の財務はかなり強くなりましたから、その資金でシステム改修や、新事業への投資を行うことで中長期的な事業の好循環を作ります。

赤字決算は本当に苦しく辛いことでした。

社長としてあんな苦しみは2度と経験したくないし、安定した収益源を作り、働きやすく処遇も大企業に負けない会社にしたいと強く思っています。

2024年10月 8日 (火)

MyEL×生成AIのヒアリング

「MyEL×生成AI」のPOCシステムが出来たから、MyEL会員等の事業会社にお願いして、先週までに7社にデモを見てもらって、意見を聞くヒアリング調査を実施しました。

私がアポ取りとヒアリングをして、石田さんがデモ説明、日置さん、中川さん、岡野さんにヒアリングメモをまとめてもらい、IICの鈴木さんも数件同席しました。

結果はかなり良い評価をいただくことが出来て、各社とも興味があり是非使いたいという意見でした。

そして、色々なご意見やアイディアもお聞かせいただけました。

お客様の意見や要望も出来るだけ加えて、多くの企業のマーケティングに役立つ「MyEL×生成AI」の実現を目指します。

「MyEL×生成AI」が当社の独自性と収益性を大幅に引き上げる起爆剤になればと思います。

そして、この事業を成功させて「固定収益事業を増やしてコンサル型リサーチを実現する」という当社の基本戦略を前進させます。

7社へのユーザーヒアリングでこの事業の可能性を確信しました。

「MyEL×生成AI」の開発と事業化にはそれなりの投資も必要ですが、その投資が大きく花開くことになるでしょう。

そうすれば会社の生産体制を大幅に増強することも、社員の皆さんの処遇を大きく改善することも出来ると期待しています。

皆さんも「MyEL×生成AI」の完成と、事業展開に期待していてください。

必ず成功させるという意識で、この新事業の開発と推進に取り組みます。

2024年10月 7日 (月)

生成AI リサーチ市場の影響

対策2:MyEL×生成AIの開発

MyELに蓄積している大量のインサイトデータを生成AIに学習させて、マーケティング施策を考えさせるシステムの開発を進めています。これは26年前から続けているMyELがあるから出来るサービスですので、独自性の強いAIサービスとして当社の収益基盤強化に繋げます。この新サービスの開発で新たな事業展開が出来ると思うし、私もいま1番期待している施策です。

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生成AIの技術がリサーチ市場を、リサーチ会社を大きく変化させると思います。

その流れに乗り遅れたリサーチ会社は、5年後に厳しい経営を強いられるかもしれません。

その様な状態は、26年前にインターネット調査が生まれた時にも起きました。

リサーチ業界の中ではインターネットを使ったリサーチなんて邪道であり、そんなことをやっている会社は認めることが出来ない。という風潮でした。

強い逆風があって、日本マーケティング・リサーチ協会にも入れない空気があり、その当時にインターネット調査を始めていたインフォプラント社、インタースコープ社(両社ともYahoo!に買収されて、今はマクロミルに吸収)と「インターネットリサーチ研究会」という組織を作って活動していた時期もありました。

でも結果的にはインターネット調査はアドホック調査の6割近くまで増えて、従来型調査に留まっていた従来型のリサーチ会社は沢山消滅しました。

生物と同じで強い企業が生き残るのではなく、変化に対応できる企業が生き残るのだと思います。

生成AIもインターネットが出現した時と同じようなインパクトを、リサーチ市場とリサーチ業界に与えるでしょう。

そして、またこの革新的な技術を取り入れないリサーチ会社は、衰退と消滅の道を歩むことになるのかもしれません。

リサーチの理論は大切にすべきですが、新しい技術は積極的に取り入れながら、新しい価値を生み出すことが企業が生き残るためには必要です。

マイボイスコムは衰退し消滅する方ではなく、IICや伊藤忠グループの力も借りながら、生成AIの技術も積極的に取り入れながら成長、発展させます。

会社の事業も変化すると思いますが、皆さんもその変化に対応して下さい。

2024年10月 4日 (金)

生産体制の強化

先日実施してもらったエンゲージメント調査で、「仕事の量」の項目では満足度のTop3が38%で、Bottom3が42%でした。

これを部署別に見ると、SG、ST、GRはTop3が60%で、Bottom3が20%と比較的プラスの評価が高くなっています。

一方、RGはTop3が21%で、Bottom3が57%という結果で、かなり仕事量の負担感が強いと皆さんが感じていることが明確に分かりました。

この部署間のギャップは大きな問題ですから、経営課題として改善に取組みます。

リサーチ市場は極端な下期偏重で、当社のリサーチ売上は下期が上期の2.5倍以上になっています。

そのためどこに生産体制を合わせたら良いか難しいのですが、業務が集中する4Qでも無理のない働き方で対処できるような生産体制の強化が急務だと改めて認識しました。

そして、RGの人員を増やしても適正な利益が出せる様に「TextVoice」、「MyEL」、「MyEL×生成AI]の固定収益ビジネスの拡大に努めて、当社の収益構造自体を変えて行きます。

固定収益さえ厚みがあれば、RG人員を大幅に増やしても安定した業績は作れます。

人の労力でしか価値を生み出せないアドホック調査の収益比率を下げて固定収益を増やすこと、それがいま進めている当社の戦略ですから、その実現を加速させたく思います。

「MyEL×生成AI」等で新たな固定収益ビジネスも出来つつあります。

ただこの2年程は採用環境が非常に厳しくなり、リサーチャーの求人は継続的に出していると、新たにダイレクトスカウト系のサービスも3社契約しましたが、思う様な採用が出来ていません。

そして、3名の優秀な新卒者に内定を出して全員から受諾ももらい、彼らの配属でRGの体制補強が進むと考えていましたが、全員が辞退という思わぬ結果になりました。

こんなに内定受諾者の辞退が出たのは初めてで、これも今の特異な環境を表しています。

厳しい採用事情はありますが、RGの皆さんが無理のない働き方ができるように、RG体制の強化に全力で取り組んで参ります。