当社がコンサル型リサーチを実現するには、リサーチャーとしてどんな技術や専門知識が必要かなあ、、と考えていくうちに色々と話が展開してしまいました。
事業化(F/S)調査の考え方や、需要予測、売上予測のアプローチ方法等は、すぐに実務として必要にならなくても、学んでおいて損はない知見だと思います。
基本は皆さん自身が主体的に学んで、それぞれのケースごとにどんなデータを聴取して、どんな世の中に出ているデータと組み合わせればロジカルに推測できるかを考えて遂行するものです。
事業のケースは様々だし、取得できるデータも様々だから、これが正しいという法則はないんだと思うんです。
だから個別に考えて組み立てていくしかありません。
それでもいくつかの事例があればイメージしやすいと思うから、私がやった事例を紹介します。
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1.過去の販売データがあるケース
これは皆さんも大学等で勉強したことあると思いますが、過去の販売データがある場合は、重回帰分析で需要予測式を作って、そこの説明変数に色々なケースを入れて5年先、10年先まで予測をします。
このアプローチは事業の売上だけでなく、市場規模の予測だったり、経済予測にも使われている方法です。経済予測では10本、15本という各経済要素の予測式を作って、それを連立方程式にしてシミュレーションをして経済予測をしています。
良く新聞などで〇〇総研は来年度のGDPを〇〇%と予測等と報じられていますが、これなどは統計データを使った重回帰分析を使った手法です。
私も1年だけこの様な経済モデルを作るチームにいて、旧通産省と銀行からのご依頼でシミュレーションする業務の下働きをしました。
毎日毎日が色々なケースで式を作り、その決定係数を上げるために何度も何度も式を作るのですが、本当に根気のいる地味な仕事で私には向かないからと1年で退散させてもらい、産業系のチームに移ってマーケ関係の仕事にたどり着きました。
ただ、この統計データを使った予測式の知識も少しは役に立つことがあり、私は日本建材産業協会というお客様を開拓して、そこで行われる調査の仕事をほぼ独占する位まで食い込んでいました。
そこで4、5年ほど調査の仕事をしていたらある時に専務理事から相談があり、10年後の産業ビジョン作りをやるので手伝って欲しいと頼まれました。
30人位の協会でしたが職員は建材メーカーからの出向者なので、文章の取り纏めができる人もいないのでそこをサポートして欲しいという依頼でした。
この時は1年間で10回以上の委員会に出て事務局的に動いたのですが、10年後の建材の市場規模を推定したいという話しになり、素人ではありましたが自分が重回帰で予測式を作り、そこにいくつかの仮設で説明変数を想定しながら推定値を作って委員会に諮ると、それが皆さんに喜ばれて、
「建材産業業界は10年後に〇〇兆円の産業になる」というビジョンになりしました。
かなり危なっかしい予測値でしたが、最後は記者発表のひな壇に協会会長のトステムの会長と、協会の専務の隣に座らされて、鋭い質問が来ないかと緊張したのを思い出します。
この様な市場や経済の予測は官公庁の研究機関やシンクタンクの仕事ですが、皆さんも知識としては知っておいて損はないと思います。
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